松下電産:4-6月純利益7.1%増、プラズマ好調-中間期上方修正(5

松下電器産業が26日発表した2006年4-6 月(第1四半期)の連結純利益は前年同期比7.1%増の358億円と、15年ぶりの高 水準に拡大した。中核商品のプラズマテレビやデジタルスチルカメラの販売を国内 外で伸ばし、増収増益となった。また、業績好調を受けて同社は中間期見通しを上 方修正した。

同四半期の連結売上高は同4.3%増の2兆1369億円、営業利益は同42%増の 651億円だった。部門別では、世界トップシェアのプラズマテレビや、後発ながら 順調に販売を伸ばしているデジカメを含むAVCネットワーク部門の営業利益が同 23%増の350億円と、全体をけん引した。

価格下落は市場の半分

第1四半期のプラズマテレビの販売台数は同86%増の61万台に上った。通期 では前年比2倍の400万台を計画しており、順調な滑り出しとなった。金額ベース では同65%増の1301億円の売り上げを確保した。

同四半期は、一般的なプラズマテレビの店頭での小売価格が同じ画面サイズで あれば前年同期に比べ約2割下落したのに対し、同社製品は大画面・高精細モデル の比重が増えたことから、平均販売価格の下落率が1割程度にとどまった。第1四 半期は液晶テレビの売上高も同約1.5倍の525億円に伸びた。

W杯向け在庫は第2四半期に解消

一部韓国や台湾メーカーの間で6月のワールドカップ(W杯)商戦が期待外れ だったとして、赤字や減益決算となったところもあったが、松下の川上徹也副社長 によると、同社では日欧で200億円程度の販売効果があり、「やや期待外れだった が、ほぼ目標に近かった」という。

在庫も、通常は品不足の状態であるところ、今回は20日程度たまったが、こ れは第2四半期に入って解消されていると説明した。

AV機器の主力製品の一角に育てたデジカメの売上高は、前年同期比2倍の 438億円に膨らんだ。収益を圧迫してきた携帯電話事業は、前年同期の34億円の 赤字から、今四半期は10億円の黒字に転換。1100人規模の人員削減や海外からの 撤退を柱とする一連のリストラの効果が収益改善に寄与した。

デバイスは再編効果で好調

電子部品や半導体などのデバイス部門も、自社のカーエレクトロニクス製品や AV(音響・映像)機器、通信機器向けを中心に、増収増益となった。同部門の営 業利益は、商品構成を絞り込んだ効果もあり、同2.4倍増の138億円に改善した。

白物家電のアプライアンス部門も冷蔵庫、洗濯機、国内のエアコンを中心に引 き続き好調だった。国内の白物製品を中心とするナショナル・ブランドの商品は、 業界で25%の市場シェアを獲得した。

傘下の松下電工・パナホームの営業利益も46%増益の64億円だった。不振が 続いている日本ビクターの営業損益は29億円の赤字で横ばいだった。

中間見通しを上方修正

第1四半期の好調を受けて、同社は9月中間期の業績予想を引き上げた。連結 売上高は前年同期比2%増の4兆3400億円、税引き前利益は同23%増の1900億 円を見込む。100億円程度の固定資産売却益の計上も予定しており、純利益は同 40%増の900億円に上方修正した。大阪や東京で遊休不動産などを売却する計画と いう。

第一勧業アセットマネジメントの有村秀夫シニアファンドマネージャーは「決 算自体は良かった」としたうえで、「いまの時点で上方修正をするというのは会社 が業績に対して強気であると言える」との見方を示した。

従来見通しは売上高が4兆2500億円、税引き前利益は1600億円、純利益が 700億円だった。通期予想は慎重な姿勢を維持し、据え置いた。川上副社長は、特 に米国や中国の景気動向や為替変動リスクのほか、薄型テレビの価格競争激化の可 能性を懸念材料として挙げた。

薄型テレビの価格については、液晶パネルの供給過剰を背景に、「年末商戦に 向けて厳しくなると予想される」との見通しを示した。

アナログ事業縮小で成長加速へ

この日はまた、東芝との事業統合会社の傘下にあるマレーシアのテレビ用ブラ ウン管の生産拠点を解散すると発表した。松下の業績は薄型テレビやデジカメに代 表されるデジタル製品群の販売がブラウン管テレビなどアナログ製品の需要縮小を 超えて伸張しており、成長加速に向けた取り組みの一環で、こうした施策も今後の 業績拡大に寄与する。

ブラウン管工場は、すでに過去2年間でドイツやニューヨーク、オハイオ、な ど国内外で6拠点を閉鎖、3拠点に集約しており、今後は同事業で大きな減損が発 生することはないという。これにより、同社のブラウン管生産能力はピーク時の 3000万台超から500万台に縮小する。

松下電産の株価終値は前日比10円(0.4%)安の2315円。

--共同取材:鈴木牧子 Editor:murotani

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