米国株見通し:原油高騰による消費へ影響、今週の決算発表で鮮明に

米国株の投資家の間では、エネルギー価格 上昇を受けて多くの消費者が生活必需品しか買わなくなるとの見方が広がって いる。今週の企業決算発表では、こうした見方が正しいことが証明されそうだ。

小売業やホテル業など、消費者の自由裁量による支出に依存した企業は、 7-9月期のS&P500種業種別指数の騰落率で最低となっている。小売り最大 手のウォルマート・ストアーズは先週、5年ぶりの安値に達した。

一方、食品や飲料、たばこなどを手掛ける企業の株価は、24種類のS&P 500種業種別指数の騰落率で最高となっている。歯磨き剤メーカーで最大手のコ ルゲート・パルモリブなど日用品メーカーも上昇している。先週の株式相場上 昇を主導したのはこれら2業種だ。

JPモルガン・プライベート・バンクの株式ストラテジスト、ジャック・ キャフリー氏は、「明らかに、消費者は支出の是非を判断できる状況であれば支 出を減らしている」と述べ、「欲しいものではなく、必要なものに支出するだろ う」と指摘した。

調査会社トムソン・ファイナンシャルがまとめたデータによると、アナリ ストらはここ2カ月で、消費者の裁量支出に依存する企業の業績見通しを下方 修正している。その中には、今週第2四半期決算を発表するアマゾン・ドット・ コムやウェンディーズ・インターナショナルが含まれる。

一方、消費者の必需品を手掛ける企業の業績予想は安定している。ニュー ヨーク原油価格が7月14日に過去最高値を更新したものの、コルゲート・パル モリブの業績予想は修正されていない。今週は、同社のほか、たばこメーカー 最大手フィリップ・モリスの親会社アルトリアが決算発表する。

このほか今週は、3大石油会社のエクソン・モービル、シェブロン、コノ コフィリップスクラフトや、通信会社のAT&T、ベルサウス、3M、アメリ カン・エキスプレス(アメックス)、ボーイング、デュポン、メルクなどが決算 を発表する。

先週は、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会証言で2004 年6月以降の利上げ局面の終了を示唆し、米景気減速とインフレ緩和見通しを 示したことから、米株式相場は上昇した。S&P500種は前週末比0.3%高の

1240.29で終了。食品・飲料・たばこ株の指数は1.9%上昇、日用品株の指数は

0.9%値上がりした。ダウ工業株30種平均は同1.2%高の1万868ドル38セン ト。ナスダック(店頭市場)総合株価指数は同0.8%安の2020.39。インテルの 決算が予想以下だったことや、デルが業績予想を下方修正したのが嫌気された。