ボルカー元FRB議長:バーナンキ現議長はより困難な課題に直面

米経済が物価高騰と景気停滞に見舞われた 時期に米連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めたポール・ボルカー氏14日、 バーナンキ現FRB議長は自分よりも一層困難な課題に直面していると見方を示 した。

ボルカー氏(78)はブルームバーグ・テレビが今週末放送するインタビュ ー番組「ポリティカル・キャピタル・ウィズ・アル・ハント」で、「わたしの課 題はより簡単だった」と述べ、「経済情勢はもっと悪かったが、何が敵なのか歴 然としていたため、比較的容易に行動できた」と語った。

1979年に当時のカーター大統領からFRB議長に指名されたボルカー氏は、 就任当時の13%という高インフレを沈静化させたインフレ・ファイターとして 高く評価されている。ボルカー氏はその後、政策金利を過去最高水準に引き上げ た結果、米経済はリセッション(景気後退)に陥った。

ボルカー氏の後任のグリーンスパン前議長は2004年6月から連続利上げを 実施。バーナンキ現議長もこれを継続しているが、過去3カ月のコアインフレは 1995年以降で最も高い上昇率となっている。5月の消費者物価指数(CPI) は前年同期比4.2%上昇と、前月の3.5%上昇から加速。変動の大きい食品・エ ネルギーを除いたコア指数は同2.4%上昇となり、4月の2.3%上昇を上回った。

ボルカー氏は、インフレを「あまりに寛大に受け止められていることが心配 だ」とし、「手に負えない状況ではないと思うが、じわじわと上昇しているのは 明らかだ」と指摘した。

バーナンギ現議長が提唱するインフレ目標の導入についてボルカー氏は、有 効性に疑問を呈し、「わたしには、やや厳密すぎるように思われる。インフレ率 は少しずつ上下するものであり、そうなるべきだが、わたしなら安定性を目標と したい」と述べた。

ボルカー氏はまた、バーナンキ氏が米連邦準備制度の透明性向上を通じて意 思伝達の改善に取り組んでいることについて、過剰にコミュニケーションしてい るのかもしれないとし、「皮肉にも、透明性を高め過ぎて批判を受けているよう に見える」と指摘した。