5月経常黒字は16%増、2カ月ぶり拡大-貿易黒字が19カ月ぶり増(2)

財務省が13日発表した国際収支統計によると、 5月の経常黒字額は前年同月比15.9%増の1兆6139億円となり、2カ月ぶりに 黒字幅が拡大した。このうち貿易黒字が19カ月ぶりに増加したほか、所得収支 の黒字幅も拡大した。

貿易黒字額は同6.9%増の4674億円となった。輸入額が原油高を背景に同

20.1%増と高い伸びとなった一方、輸出額も同18.8%増と前月(同18.8%増) から伸びが高まった。

所得収支の黒字は前年に比べ15.7%拡大し、1兆3078億円となった。日本の 対外資産増加で証券投資の債券利子、株式配当の受け取りが増えた。所得収支は、 企業・個人による海外投資から得る配当金・利子など。今後も対外金融資産の増 加を背景に、所得収支の黒字の増加も続くとみられる。

一方、サービス収支は赤字幅が縮小し、678億円の赤字となった。「輸送」、 「旅行」の赤字幅が縮小した。サービスと貿易を合わせた「貿易・サービス収 支」は3996億円の黒字だった。

季節調整をかけると、経常黒字額は前月比39.1%増の1兆5805億円、貿易黒 字額は同87.6%増の8843億円だった。

先行きについて第一生命経済研究所の徳永香奈エコノミストは、「貿易収支が 原油価格の動向、輸出入の増加テンポによって、一進一退の動きを続ける。一方、 所得収支が増加基調で推移することにより、経常黒字を下支えする構図が続く」 とみている。

ブルームバーグ・ニュースが事前に調査機関を対象に調べたところ、5月の経 常黒字額は前年同月比18.4%増の1兆6494億円、季節調整後では前月比42.7% 増の1兆6210億円が見込まれていた。発表後のドル円相場は午前9時45分現在、 1米ドル=115円38銭と、発表直前の同115円33銭近辺からほぼ変わらず。債 券先物中心限月9月物は131円53銭と小浮動。またこの日の日経平均株価は下 げて始まり、前日終値比117円84銭安の1万5126円79銭で推移している。

【5月の国際収支統計】(単位:億円、%、プラスは黒字を表す)
                      原数値     前年同月比    季節調整値   前月比
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経常収支              16,139         15.9       15,805       39.1
貿易・サービス         3,996         25.2        7,151      427.3
      貿易黒字         4,674          6.9        8,843       87.6
          輸出        54,393         18.8       58,565        2.1
          輸入        49,719         20.1       49,722       -5.6
      サービス          -678        -42.4       -1,693        ---
  所得収支            13,078         15.7        9,683        ---
  経常移転収支          -935          ---       -1,028        ---

資本収支             -16,468          ---         ---         ---
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