米国株見通し:決算受け続落の可能性-10日にアルコア発表

今週の米株式相場は前週の流れを引き継ぎ 続落しそうだ。米企業が第2四半期決算を発表する中で、投資家は利益増大より も収益性を重視するとみられる。

人件費の上昇やエネルギー価格高騰、金利高を受け、記録的な利益率の上昇 に歯止めがかかっている。S&P500種株価指数構成企業の増益率は12四半期 連続で10%を超えると予想されている。

バークレイズ・グローバル・インベスターズのファンドマネジャー、ラス・ コーステリック氏(運用資産1兆6000億ドル)は、「企業が複数の逆風にさら されていると誰もが認識している」と述べ、「業績は改善しないだろうが、投資 家の注目は業績がどの程度悪化するかに集まっている」と指摘した。

アルミメーカーのアルコアが米企業の先陣を切って10日に第2四半期決算 を発表するほか、今週はS&P500種を構成する複数の企業が決算発表を予定し ている。13日には清涼飲料世界2位のペプシコ、14日には時価総額で世界2位 のゼネラル・エレクトリック(GE)が発表する。

先週は、米利上げ休止観測よりも景気減速やコスト上昇による企業収益の鈍 化懸念が優勢となり、米株式相場は下落した。S&P500種は前週末比0.4%安。 ダウ工業株30種平均は同0.5%安。第2四半期利益が予想を下回ったことを明 らかにした3Mが下げをけん引した。ナスダック(店頭市場)総合株価指数は同

1.9%安。

利益予想上方修正

調査会社トムソン・ファイナンシャルのアナリスト調査によると、S&P 500種の第2四半期増益率予想は12.3%で、期初予想の10.9%から上方修正さ れている。3年連続で10%超の増益率が続いた背景には、利益率の上昇がある。 ネッド・デービス・リサーチによると、S&P500種構成企業の利益率は今年第 1四半期に過去最高の7.3%に達した。過去最低は02年第1四半期の2.4%。

利益率向上に伴い株価も上昇した。S&P500種は弱気相場が終わった02 年10月以降43%値上がりしている。CIBCワールド・マーケッツの米国担当 チーフ投資ストラテジスト、スボド・クマル氏は、「2ケタの利益成長率が長く 続いており、営業利益率も過去最高水準にある。エネルギーコストは上昇し、米 金融当局は利上げしている」と指摘し、「こうした好調が無限に持続することは 不可能だ。ある時点で利益率は低下する」と予想した。

今週は14日に6月の米小売売上高が発表される。小売店はガソリン価格上 昇で支出が抑制されたほか、米東海岸の洪水で買い物客が減少し、売上高が鈍化 したと発表しており、米小売売上高統計は景気の弱さを新たに示す可能性がある。