米利上げ休止余地高まる-第4四半期の賃金・給与統計が下方修正

25日に発表された第4四半期(10-12月) の賃金・給与統計の改定を受け、賃金インフレに対する米金融当局の懸念は後 退するとエコノミストらはみている。

米商務省がこの日、第1四半期国内総生産(GDP)改定値とともに発表 したところによると、2005年第4四半期の賃金・給与は年率455億ドル(5兆 1000億円)に下方修正された。第1四半期の成長率は5.3%と、速報値の4.8% から上方修正された。

賃金統計の改定は、米労働省が来週発表する生産性と労働コストの統計に 反映される。改定前の数値に基づくと、労働コストはインフレ加速を示唆する ペースで上昇していた。改定はインフレ圧力低下と景気減速を示唆し、米金融 当局の利上げ休止が容易になる環境を生み出す。

ゴールドマン・サックスの米国担当シニアエコノミスト、エドワード・マ ッケルビー氏は、「報酬額は驚くほど穏やかな数字だった」として、「この統計 が示唆する労働コストの状況は穏やかで、コアインフレ率への脅威を示唆して いない」と述べた。労働省は6月1日に、生産性と労働コストの改定値を発表 する。

5月4日の発表では、第1四半期(1-3月)の労働コスト上昇率は2.5% と、市場予想の2倍だった。賃金の伸びが生産性向上を上回り、インフレ圧力 の高まりも示唆された。

25日のデータは、労働需給が引き締まるなかでも雇用者側が報酬抑制に成 功していることを示した。エコノミストは、先進的な機器への投資と海外生産 の拡大が、企業の経費抑制を支えているとみている。

第4四半期の賃金・給与の伸びは年率1.6%と、先の4.8%から修正された。 JPモルガン・チェースのエコノミスト、ハシーブ・アーメド氏によると、下 方修正に伴い第4四半期の労働コストの伸びも年率0.3%と、先の発表の3%か ら下方修正される見通し。

アーメド氏は「インフレ見通しは依然、今後発表される消費者物価指数(C PI)やその他の指標に大きく依存するものの、今回の下方修正は米金融当局 を幾分か安心させ、その行動に若干の余地を生じさせるだろう」と話した。

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