KDDI、グーグル:携帯サービスで提携-ネット検索機能向上へ(3)

通信大手のKDDIとインターネット検索エ ンジン大手のグーグル(本社:米カリフォルニア)は18日、今後一段と普及が見 込まれる携帯電話のネット検索分野で業務提携すると発表した。KDDIは、 ネット検索で評価が高いグーグルと日本で初めて組むことにより、携帯端末による ネット利用の利便性向上を目指し、携帯電話事業でiモードを展開するNTTドコ モやヤフーを傘下とするソフトバンクに対抗する。

今年11月から始まるナンバーポータビリティ(契約する通信事業者を替えて も、携帯電話の番号を変えずに済むシステム)にそなえて、携帯電話事業での有力 なサービスを抱き込んだ競争が今後一段と激しさを増しそうだ。

同日会見したKDDIの高橋誠コンテンツ・メディア事業本部長は、今回の提 携について、将来的にヤフーのサービスを取り込んでくるソフトバンクや比較的閉 鎖的なドコモのネットサービスを強く意識したものだと強調し、他のキャリアとの 差別化を狙うことを明らかにした。

具体的には、auのネットサービス「EZweb」にグーグルの検索エンジン を採用した検索サービスを7月から開始する。これによりauユーザーは端末上で、 従来のモバイル向けコンテンツに、PC向けでオープンなネットコンテンツも簡単 に、すばやく閲覧できるようになる。

「新ライフスタイル」

高橋氏は、今回の提携については、「ユーザーに新しいライフスタイルを提供 できるのではないか」と述べ、積極的に若者のニーズを取り込むための一環と位置 付けた。また、同席したグーグルのモバイルプロダクト・マネジメント・ディレク ターのディープ・ニシャー氏は「日本という大事なマーケットにおいて、ニーズに あったサービスを提供する」と強調した。

またグーグルの牧野友衛ストテジック・パートナー・デベロップメント・マネ ージャーは、他の通信事業会社との提携については明確な否定はしなかったが、国 内では「まずauのユーザーに特化し満足していただけるサービスの提供を行う」 と語り、今後の展開に含みを残した。

ただ、他の移動通信事業者との提携などに向けて具体的な協議をしている事実 はないと言明した。牧野氏は、さらに提携も検索サービスでの世界的な事業戦略の 一環であり、モバイル端末にも広告が今後は広く採用されることで広告の量的な拡 大効果が望めることで、広告収益の増加も期待できるとの見方を示した。

グーグルは16日、ロシアの通信大手ビンペル・コミュニケーションズ傘下で 同国携帯電話サービス2位のビンペルコムと提携することで合意している。ビンペ ルコムユーザーは、携帯電話でグーグルの検索エンジンの使用が可能になる。

トップダウンの合意がきっかけ

海外出張のためビデオメッセージでコメントしたKDDIの小野寺正社長は、 今回の両社の提携は、昨年秋に来日したグーグルのエリック・シュミット会長兼C EO(最高経営責任者)との意見交換を通じ、トップ同士が合意したことが今回の きっかけであることを明らかにした。

両社は今後も携帯電話からさまざまな情報にアクセスすることができるような 検索機能の向上に向けて協力するとしているが具体的なサービス内容には触れなか った。

KDDIの株価終値は前日比2万8000円(4.0%)高の73万1000円。