トヨタ:1-3月は4割増益、販売と費用減-06年度は4.5%減(4)

自動車業界で時価総額世界首位のトヨタ自動 車が10日発表した前期の第4四半期(1-3月)決算は、連結純利益が前年同 期に比べて39%増加した。日米欧での自動車販売が好調だったうえ、コスト削 減も進んだ。今期(2007年3月期)の純利益は前期比で4.5%減を予想した。

1-3月期の純利益は4041億円(前年同期は2907億円)に増加した。車両 販売は216万台と7.9%増加、米国市場でセダン「アバロン」などが売れた。円 安による海外収益の円換算額のかさ上げもあり、営業利益は5867億円と53%増 加した。売上高は5兆7505億円と18%増収になった。

この結果、前期(2006年3月期)の純利益は1兆3721億円と前の期に比べ て17%増加、4期連続で過去最高益を更新した。これを踏まえ期末配当を15円 増やして55円とする。年間で90円配と前の期に比べ25円増配になる。配当に ついては今期から取締役会決議にして、四半期配当といった随時配当が可能な態 勢にする。

今期純利益は慎重な予想

今期の純利益は1兆3100億円を予想、5期連続の最高益には至らないとの 慎重な見通しを示した。営業利益は1兆9000億円と前期比1.2%増と連続で過 去最高を更新する。トヨタは「世界経済は緩やかな成長が見込まれるが、米国経 済の先行きや原油価格の高止まりなど不安要素を抱えている」と決算資料に記し ている。

設備投資額は1兆5500億円、研究開発費は9200億円と、いずれも前期実績 (設備投資1兆5288億円、研究開発8126億円)を上回る額を見込んでいる。

販売台数は845万台と前期比で6%増を計画。為替相場は1ドル=110円、 1ユーロ=135円といずれも前期実績に比べ3円の円高とみている。売上高は22 兆3000億円と6%増収を予想している。

渡辺捷昭社長は都内で開いた決算発表の記者会見で、9%程度の営業利益率 を今後も維持していきたいと述べた。また06年3月期末で21.3%に上昇した配 当性向について、今後3-5年で30%に引き上げる方針を明らかにした。

ガソリン高には燃費効率で対応

渡辺社長は会見後に一部記者団の質問に答え、ガソリン価格上昇の影響につ いて、インドネシアでは販売台数の減少に直結、台湾でもそれに近い状況になっ ていると述べ、「国別にも違うとは思うが、ガソリン価格の高騰はわれわれにと って必ず影響があると思う」と述べた。対応策としては、「やはり燃費効率の良 い車を出していくことになるだろう。それを常に考えている」と語った。

北米トヨタのセクハラ(性的嫌がらせ)訴訟の業績への影響については会見 の席で、「ないと思っている」と語った。

トヨタは同時に、最大3000万株の自己株式を、6月23日の定時株主総会の 翌日から1年間で取得すると発表した。対象は普通株式で、買い取り金額は総額 2000億円が上限。また奥田碩会長が相談役となり、張富士夫副会長が会長に就 任する取締役人事も発表。定時株主総会後の取締役会の承認を経て正式決定する。

トヨタ株価の終値は、前日比50円(0.7%)安の6680円。

--共同取材 井上加恵、 小松哲也 Editor : Taniai

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