06年は粗糖が最良の投資先、原油や債券、株上回る-ロジャーズ氏ら

過去1年間の商品市場で最も高い上昇率を 示した粗糖相場が、2年連続で債券や株式、原油相場の上昇率を上回るとの見方 が出ている。

35億ドルを運用するダイアペイズン・コモディティーズ・マネジメント (スイス)の創設者、ジェームズ・ロジャーズ氏は「粗糖相場は現在の水準から 4倍に上昇する可能性があるが、そこまで上昇しても依然、過去最高値を下回っ ている」と指摘。「上昇相場はまだ始まってもいない。ファンダメンタルズ(需 給関係)は、プラスの方向へ劇的に変化している」との見方を示した。

ガソリン価格が過去最高水準まで急騰していることから、ブラジルでは、サ トウキビの半分以上をエタノール生産に回している。世界最大の砂糖生産国であ るブラジルは、4年以内にガソリンを燃料とする自動車をなくす計画だ。一方、 世界第2の砂糖輸出国であるタイでの干ばつや、中国の砂糖需要が過去10年間 で50%増加していることも供給を圧迫している。

メリット・オルタナティブ・インベストメンツ(ウィーン)で1億3000万 ドルの運用に携わり、2カ月前に「コモディティーズ・オポチュニティーズ・フ ァンド」を設定したアンドリアス・マイアー氏は「主に供給が制限されているこ とから粗糖相場はことし、間違いなく債券や株式の上昇率を上回るだろう」と指 摘した。

粗糖相場は昨年60%急騰し、ことしは年初来で12%上昇している。一方、 S&P500種株価指数の昨年12月末以降の上昇率は4.7%となっている。また、 メリルリンチによると、米国債は0.44%下落している。

債券を上回る上昇率

米リーマン・ブラザーズのグローバル債券チーフストラテジスト、ジャッ ク・マルベイ氏(ニューヨーク在勤)は「ことしは、他の資産区分と比較して債 券のリターン(投資収益)が低い」と指摘。ことしの世界の債券市場のリターン はわずか2%にとどまるとの見通しを示した。

ニューヨーク商品取引所(NYBOT)の粗糖相場5月限の17日の終値は 1ポンド当たり16.44セント。マイアー氏は、粗糖相場がことし52%上昇し、 同25セントになると予想している。また、英資金運用会社シュローダーズの商 品ディレクター、クリストファー・ワイク氏は、粗糖相場が同19.30セントを上 回るとみている。過去最高値は1974年に付けた同66セントだった。

向こう10-15年間は株式や債券ではなく商品に投資することを強く推奨す るロジャーズ氏が最も勧めるのは粗糖相場だ。ロジャーズ氏は1970年、米資産 家ジョージ・ソロス氏と共同でヘッジファンドのクオンタムを設立した。ロジャ ーズ氏は、原料生産者は相場が安値の時に事業に投資できなかったため、今後の 需要拡大に対応できないと予想している。

「冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行」や「大投資家ジム・ロジ ャーズが語る商品の時代」の著者であるロジャーズ氏は世界の国々を訪れて投資 アイデアを得る。同氏が経営するビーランド・インタレスツが運用するロジャー ズ国際コモディティー指数(RICI)は、経営破たんした米先物仲介大手のレ フコとの取引で損失が出るなか、2月に5.5%下落した。RICIのウェブサイ トによると、同指数は1998年の設定以来、3倍以上に上昇している。

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