英ボーダフォン:日本法人のソフトバンクへの売却で合意間近‐FT

17日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、携帯 電話最大手の英ボーダフォン・グループが日本法人の経営権をソフトバンクに90億ポ ンド(約1兆8400億円)で売却することで合意間近となっていると報じた。

ボーダフォンは、日本法人買収に関心を持つ米投資会社サーベラス・パートナーズ とコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)からの買収提案があっても拒否すると いう。情報源を明示せずに伝えた。

ソフトバンクの広報担当者からのコメントは得られていない。一方、ボーダフォン 日本法人の萩原和之コーポレート・コミュニケーションズ本部、広報部担当部長はブル ームバーグ・ニュースの電話取材に対して「買収関連の件については一切のコメントは できない」と述べた。

UFJパートナーズ投信エクイティ運用部の内田浩二ファンドマネジャーは、「ソ フトバンクにとっては、ゼロから展開するより事業が早く立ち上がる点ではいいが、こ れまで上手くいっていなかったものを、傘下の他の事業との連携などを通じて好転でき るかどうかは未知数」と指摘し、買収を評価できるかどうかは今後の戦略次第だと述べ た。同氏はむしろ、ソフトバンクの参入で価格競争が激化する懸念もあり、NTTドコ モやKDDIにとってネガティブだとの見方を示した。

英ボーダフォンは日本法人の過半数株式を、ソフトバンクに売却する方向で交渉中。 ソフトバンク広報室の東日出男氏は先に、ブルームバーグ・ニュースの取材に対し、 「全力で交渉に当たり、交渉の行方を見守る」と述べ、両社が交渉をしていることを明 らかにした。

ソフトバンクは2007年4月から携帯電話事業に新規参入する方針を示しており、 昨秋には総務省から免許を取得した。ボーダフォンの日本法人を傘下におさめることが できれば、すでに優位に立っているNTTドコモやKDDIと、真正面から対抗できる 力を持った「第3勢力」となる。

ボーダフォン日本法人に対しては、米投資会社サーベラス・パートナーズと通信関 連企業の買収専門会社プロビデンス・エクイティ・パートナーズが1兆8000億円での 買収を提案する可能性も浮上している。サーベラスなどの買収案については2人の関係 者が匿名を条件に16日までに明らかにした。

ボーダフォン日本法人の報告書によると、同社は2005年度上半期の利益は8億 400万ポンド(約1649億円)だった。減価償却費調整後の営業利益は1億9100万ポ ンド。

ボーダフォン日本法人は、インターネット接続や音楽のダウンロードなど、第3世 代サービスへの顧客獲得合戦でNTTドコモとKDDIと競っており、2月末時点での 顧客数はボーダフォンが1510万人、NTTドコモが5070万人、KDDIが2500万 人。

ソフトバンクの株価は前日比45円(1.5%)減の2975円(午後1時18分現在)。

--共同取材:鈴木 恭子、 Pavel Alpeyev Editor: Okubo

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE