USEN:95億円で全株取得、フジから宇野社長-ライブドア支援(4)

光ファイバーを通じてインターネット事業を展 開するUSENは16日、ライブドアと資本・業務提携すると発表した。フジテレビ ジョンが保有するライブドア株式13%分をUSENの宇野康秀社長が95億円で全 株買い取り、インターネット関連事業を共同で手掛ける。ネット関連を強化したい USENと、支援が必要だったライブドア、保有株を売却したかったフジテレビの 意向が一致した。

宇野社長は1株71円で5月31日にフジテレビから保有株を買い取る。譲渡価 格は過去1週間の加重平均株価などを踏まえ決定した。フジテレビは現在ライブド アの1億3374万株、12.8%を保有して、筆頭株主で前社長の堀江貴文被告に次ぐ第 2位株主になっている。この株式移動で宇野社長がライブドア2位株主になる。必 要な資金は金融機関から借り入れる。

フジテレビはライブドア株を1株329円で取得した。ニッポン放送をめぐる攻 防で和解して昨年5月に440億円を出資した。売却額との差345億円が特別損失に なる。この一部穴埋めとして銀行株売却で112億円の特別利益を計上する。今期 (2006年3月期)純利益予想は100億円と従来予想(238億円)を58%減額した。

損失についてフジテレビは、ライブドアとの契約と証券取引法第18条などに基 づきライブドアに損害賠償を請求する。日枝久会長ら首脳陣は、損失についての経 営責任は負わないと強調している。

USEN「ギャオ」を強化

ネット無料テレビ「ギャオ」を強化したいUSENは、資本・業務提携を通じ てライブドアのポータル(玄関)サイトや付随資産を活用していく。15日に発表し た人材紹介・派遣業のインテリジェンスを傘下に収める動きも「ギャオ」を強化す る一環。インテリジェンスは学生援護会(東京・新宿)を買収、吸収合併すること で学生援護会も取り込むことになる。

このUSENがインテリジェンスを傘下に入れる取引では、宇野社長(インテ リジェンス会長)が筆頭株主として保有するインテリジェンス株式を7月1日まで にUSENに譲渡する。

クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券の早川仁アナリストは、USE Nについて「断定的には評価しにくい」と指摘している。ライブドア株の買い取り はフジテレビを手助けすることにはなるが、ライブドアへの経営に深く関与するに は出資比率が低すぎるとの見方だ。

記者会見したUSENの宇野社長は、ライブドア株の買い増しについて「ライ ブドアの資産査定を終えた後に検討する」と述べ、株式追加取得の可能性を示した。 また、保有株についても資産査定後にUSENに売却する方針も示した。

ライブドア株はこれまで提出された大量保有報告書によると、香港のガンダー ラ・マスターファンドが6.89%、米キャピタル・リサーチ・アンド・マネジメント カンパニーが8.58%を取得した。また、この日提出された報告書によると、米シオ ン・ファンズが持ち株比率を6.58%(これまでは5.52%)に引き上げた。

株価終値は、USENが前日比135円(4.7%)安の2715円。フジテレビ株は 同1万円(3.6%)高の29万2000円、ライブドア株は2円(2.4%)高の87円。

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