ソニーが下落、PS3発売延期報道で欧米の年末商戦に不安の声(2)

ソニーの株価が下落。次世代家庭用ゲーム機「プ レイステーション3(PS3)」の発売が今春から11月に延期されるとの報道を受け て、海外で最大の需要期である年末商戦に間に合わない可能性があるとの見方が広まっ ている。相場全般が小高いなかで、一時前日比110円(2%)安の5460円まで売られ た。午前10時20分現在は前日比80円(1.4%)安の5490円。

米国の発売時期が最も重要

PS3の発売が遅れるとの観測自体はすでに広まっていたため、市場では大きな意 外感はなかった。しかし、一部では欧米での投入が年末商戦を逃すとの懸念が浮上し、 売りを誘っているようだ。HSBC証券のトレーダー、ドミニク・マエダー氏は「11 月には日本でしか発売されないようだ。過去にも年末商戦を逃したことがあり、海外の クリスマス商戦には期待できないだろう」と語った。

大和総研の三浦和晴アナリストは「米国で発売できるかどうかが、最重要ポイント だ」と指摘、マイクロソフトが昨年末に新型機「Xbox360」を発売済みで、PS 3はこのクリスマスに発売されなければ需要期を2回逃すことになり、「消費者が一気 に360に流れるリスクがある」と説明した。全世界で最も普及した「プレイステーシ ョン2(PS2)」も、発売時期は年末商戦後にずれ込んだが、三浦氏はPS2の場合 は2度目のクリスマスには商品が店頭に並んでいた点が大きく異なるとみている。

家庭用ゲーム機市場で後発ながら2位に追い上げているマイクロソフトは、Xbo x360をソニーの次世代機に先駆けて発売することで、シェア拡大を狙った。初年度 は半導体などの基幹部品が不足し、主力市場の北米では品切れが続くなど、必ずしも好 スタートを切ったわけではないが、今年は十分な供給台数を用意できると見込まれる。

ソニー業績への影響

大和総研の三浦氏は、ソニーがPS3を年内に日米で発売できれば、大きなネガテ ィブ材料にはならないとみている。それでも、ソニー全体の業績への影響を考慮すると、 株価を300-500円引き下げる要因になると分析する。このため目標株価が2007年度の 予想収益ベースの株価収益率(PER)23-25倍で6500円程度まで下がる可能性があ ると予想している。ハードの販売台数が従来見込みを下回るのに伴い、ゲームソフトの 売り上げが落ちることが、収益を圧迫する。

15日付の日本経済新聞は、ソニーがPS3の発売時期を当初計画の約半年遅れと なる11月に延期すると報じた。次世代DVD(デジタル多用途ディスク)の規格調整 が遅れているためだが、日米欧で発売できるとした。

--共同取材:Michael Tsang Editor : Okubo

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