フジTV会長:ライブドア株売却で複数企業と接触中-必ず賠償請求

ライブドアの大株主となっているフジテレビの 日枝久会長は15日午前、ライブドア株式の売却を検討していることは事実とし、現 在、複数の企業などと接触していることを明らかにした。売却先はまだ決定してい ない、としているが、具体的な企業名も浮上していることで懸案となっていたライ ブドア株の早期処理にめどが立ちそうだ。

日枝会長は自宅前で記者団の質問に答え、「うちには複数の話しが来ている」 とし、相手を「決めかねている」と語った。ただ、日枝会長は「企業名は特定でき ない。ファンドもある」と述べ、具体的企業名は明らかにしなかった。

有線放送最大手のUSENが同日朝、ライブドアとの提携の可能性について検 討中であると発表。ライブドア幹部もUSENを含め国内有力企業など4社と協議 中であることを明らかにしている。ライブドアとしては、今月中の合意を目指し、 絞り込みを進める予定。

協力してあげたい

売却先を決める際に、日枝会長は「ライブドアのビジネスに近いところ、ライ ブドアにとってプラスの企業がベストだ」との考えを示した。また、「交渉という のは分からない。うちの(ライブドア)株を買いたいという人にはうちとしては協 力してあげたい」として、保有株を有効に使う方針を示した。

また、売却条件については、「現在交渉をやっている途中であり明らかにする ことは適切ではない」との考えを示した。保有する全株を売却するのか、一部を手 元に残すのかとの問いについては、「いろんな条件がありまだ確定していない」と 答えた。時期については、3月中と決まっているわけではないとしながらも「長く しないほうが良い」との考えを示した。

ただ、ライブドアに対して「賠償請求は必ずする」とも述べ、損害賠償請求の 方針に変わりがないことを強調した。同会長は「損害額が確定しだい速やかにや る」としている。ただ、何をもって損害として確定するかとの問いについては「さ まざまな算定方法がある」と現時点では含みを持たせた。

機関決定していない

ライブドアは同日午前、自力再生、他社との資本・業務提携など多くの選択肢 について検討しているとし、USENとの提携も検討中であることを認めたうえで、 機関決定している事実はなく、公表する段階にもないとしている。

昨年2月からのニッポン放送の経営権をめぐるライブドアとフジテレビ間の争 いの和解後、フジテレビはライブドア株を1株当り329円で取得、計440億円を出 資した。フジテレビは、12.74%とライブドアの元社長の堀江貴文被告の17.24%に 次いで第2位の株主となっている。

フジテレビが保有するライブドア株式については、昨年12月には一時終値ベー スで785円まで上昇し、含み益も600億円を超える場面もあった。だが、今年に入 って一連の事件で株価は急落し、14日の終値で含み損は約340億円となっている。 フジテレビの保有株の売却時期や条件にもよるが、含み損が今期の収益に大きな影 響を与える可能性がある。

フジテレビの午前終値は前日比2000円(0.7%)高の28万4000円、USENは同 110円(3.9%)高の2915円、ライブドアの14日株価終値は前日比10円(15%) 高の76円。