中東株式相場が最高値から下落―投資家の「欲」が「恐怖」に変化

3年にわたる中東株式相場の上昇局面が 終わりつつある。

2003年以降、世界で最も好調な値動きを演じていたドバイとエジプト、 ヨルダン、クウェート、サウジアラビアの株式相場はここにきて、新規株式公 開(IPO)予定企業数が過去最高に達し、株価が利益成長見通しを上回る水 準に上昇したとの懸念を受け、軒並み下げ基調を強めている。

クウェート国営銀行の運用担当者、アリ・タキ氏は、「欲が恐怖に変化し 始めている」とし、「サウジアラビアのような市場は、ファンダメンタルズ(基 礎的諸条件)よりも行き過ぎている」と指摘した。

ブルームバーグ・データによると、2006年の世界の株価指数77種類の値 下がり率上位10位中、半分は中東株の指数が占めた。サウジ証券取引所株価 指数は2月25日に過去最高値をつけて以来、約25%下落した。13日は4.8% 下落し、昨年10月31日以来の安値。エジプトのCASE30指数は2月1日 の高値から22%値下がりしている。アラブ首長国連邦(UAE)の株式市場 の一つであるドバイの金融市場指数は今年32%の大幅安。カタールの指数は 同13%安。クウェート総合指数は同8.6%安。

熱狂

投資家はここにきて、株式市場からの資金引き揚げを急いでいるが、昨年 は投資家の株式投資熱を追い風に中東株式相場の時価総額は昨年約6500億ド ル増加した。ドバイのガルフ・ニュースの報道によれば、アブダビに本拠を置 くダナ・ガスPJSCの昨年9月のIPOでは、同社株を購入したい投資家が 銀行のドアや家具を破壊し、警備員を殴るなどの事件がUAEで少なくとも1 件発生した。

最近の株価下落を受けて、投資家は抗議行動を起こしている。3月8日に はクウェート証券取引所に集結した数百人のデモ隊が、株式市場は操作されて いると訴えたと、AFP通信は伝えた。同日のクウェート総合指数は前日比

2.4%安と、過去約2年間で最大の下げを演じた。

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