コスモ石油社長:来期経常益は中計比25%増-カタールで来月生産

大手石油元売り会社、コスモ石油の木村彌一 社長はこのほど、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、カタールでの 石油開発事業について、来月にも生産を開始する意向を明らかにした。また、原 油高などに伴う石油開発事業での収益拡大などが寄与し、2007年3月期の連結経 常利益は、中期経営計画と比べ25%増の900億円程度となる見通しとしている。 ただ、大幅な在庫評価益の発生などが寄与する06年3月期の従来予想の1170億 円を23%下回る。

同社のカタールの石油開発計画によると、日量生産量は当初が6000バレル、 その後、7000バレルに拡大。3年以内にも最大で約1万バレルまで増やす予定だ。 インタビューは23日に行った。

木村社長は、07年3月期の原油価格の見通しについて1バレル当たり54-55 ドルを見込んでおり、08年3月期まで3カ年の中期経営計画に盛り込んだ当初予 想の32ドルを大幅に上回るとし、グループ石油開発会社のムバラス石油(アブダ ビ沖)やアブダビ石油(同)などの開発事業について、「収益が増える」と指摘 した。

自主原油調達率1割を目指す

木村社長は現在、日量50万バレルぐらい輸入しているが、カタール分の最大 1万バレルを含め、「自前の原油で1割ぐらいやっていきたい。5万バレルぐら い自前で賄いたい」と述べ、石油開発事業を強化し、自主原油調達率の1割を目 指す考えを示した。

グループ石油開発会社の日量生産量(04年度実績)は、アブダビ石油が1万 6125バレル、ムバラス石油が9740バレル、合同石油開発(アブダビ沖)が2万 117バレル。このうち、コスモ石油の取引分は計2万4670バレルに上る。カター ル開発の当初の生産段階では、6000バレルを入れると自主原油調達分は3万バレ ルで、同比率は6%程度になる。木村社長は今後、アブダビ石油を中心に生産量 を増やす方針としている。

木村社長は、まだ数字は確定をしていないとしたうえで、07年3月期業績は、 前期に比べると原油相場が低下する可能性があり、50億円の在庫評価損(06年3 月期は420億円の在庫評価益を予想)の発生が予想されるものの、連結経常利益 は900億円程度まで膨らみ、中期経営計画の720億円から25%増えるとした。

コスモの来期業績見通しは保守的

みずほインベスターズ証券の河内宏文アナリストは、コスモ石油の来期業績 見通しについて「保守的にみているのではないだろうか。精製マージンが悪化す るとみているのだろう」と分析。ただ、河内アナリストは、直近の状況ではガソ リンのマージンは総じて悪くないうえ、灯油も厳冬によりマージンが良かった時 期もあると指摘。今後、原油相場が弱含みになっても、マージンの改善が期待で きるとしており、07年3月期の連結経常利益は1070億円を予想している。

コスモ石油の株価は前日比3円(0.5%)安の589円(午前終了)。

--共同取材:山中めぐみ Editor:Hinoki

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