板硝子:ピルキントン完全子会社に、総額6160億円-板ガラス首位(3)

日本板硝子は27日、英大手ガラスメーカーの ピルキントンを完全子会社化すると発表した。保有していない株式をすべて買い取 るほか、有利子負債借り換えを含めた買収総額は30億ポンド(約6160億円)に達 する。ピルキントンを取り込むことで板ガラス分野のシェアが世界トップになり、 世界規模で事業拡大への基盤を整える。

日本板硝子は現在ピルキントン株の約20%を保有しており、残りの株式につい て1株165ペンス(約340円)を支払う。株式をすべて買い取る場合の資金は約18 億ポンド(3585億円)とみている。さらに負債借り換えや諸経費を含めると買収総 額は12億ポンド増えると見込んでいる。

この資金調達のため英国での新規銀行借り入れで3180億円、修正条項付の転換 社債型新株予約権付社債(MSCB)発行で1100億円、手元資金と有価証券売却で 889億円、日本での新規銀行借り入れで450億円、その他で541億円を確保する。

この取引が完了すると日本板硝子は板ガラスの世界シェアが1位になり、グル ープでの売上高は7600億円に膨らむ。この規模や技術融合といった相乗効果を生か して事業拡大を目指していく。

買い取り価格、数度引き上げ

1株165ペンスの買い取り価格はピルキントン取締役会の了解、賛同を得て合 意したとしている。この価格はフィナンシャルアドバイザー(FA)のラザード、 UBS(UBSインベストメントバンク)と大和証券SMBCの助言を踏まえて決 定した。

日本板硝子は昨年10月末にピルキントン取締役に株式買い取りを提案した。こ の段階では1株150ペンスを提示したが、ピルキントン取締役は価格が低過ぎると して拒否した。その後は口頭や文書を含めて買収価格を155ペンス、158ペンスと 引き上げたが、いずれもピルキントン取締役は拒んでいた。

165ペンスについて日本板硝子は「ピルキントンの資産、事業内容について総 合的に検討、FAの意見も踏まえて妥当と判断した」としている。

日本板硝子は英裁判所での手続きやピルキントンの株主総会を経て、6月下旬 にもピルキントンの株主に株式の対価を支払う予定。ピルキントン完全子会社化で の今期(2006年3月期)業績への影響はないとしている。来期(2007年3月期)以 降の収益への影響は今後あらためて発表する。

板硝子の株価終値は、前週末比25円(5.2%)高の509円。