1月FOMC議事録:インフレは望ましい水準上回る-数人のメンバー

米連邦準備制度理事会(FRB)が21日に 公開した連邦公開市場委員会(FOMC、1月31日開催)議事録によると、数 人のFOMCメンバーは、インフレが望ましい水準を「幾分上回っている」こと から、さらなる利上げが必要かもしれないとの見解を表明した。同FOMCはア ラン・グリーンスパン前FRB議長にとって最後の会合となった。

議事録によると、「コア・インフレに関する指標とインフレ期待が長期的に 望ましい水準を幾分上回っていることから、数人のメンバーは追加的な政策対応 の可能性が補強されるとの見解を示した」。

米連邦準備制度が2004年6月以降継けている米利上げは終局に近づき、市 場関係者はその時期を見極めようとしている。1月31日のFOMCは、フェデ ラルファンド(FF)金利誘導目標を0.25ポイント引き上げ、4.5%に設定する ことを全会一致で決定。声明では、インフレを抑制するため、追加的な利上げが 「必要かもしれない」とした。2月にグリーンスパン前議長の後任に就任したバ ーナンキ議長は、1月31日のFOMC声明に賛同を表明した。

議事録は、「現在の見通しを考慮すると、金融政策スタンスは必要な水準に 近づいていると言える」とする一方で、インフレ高進を伴わない景気拡大を確実 にするために、「さらなる利上げが必要かもしれない」とした。

アメリプライズ・フィナンシャルのチーフエコノミスト、ダニエル・ローフ ェンバーグ氏は、インタビューで、「連邦準備制度は利用可能な余剰設備を使い 切ってしまうことで、ボトルネックが生じ、そのことが物価を押し上げると懸念 している」と話した。

価格転嫁

連邦準備制度メンバーは、労働市場のひっ迫や製造業の景況向上、エネルギ ー・コストの上昇が、インフレ高進につながることに懸念を表明、その一方で、 それが他の物価動向に波及する効果は「引き続き抑えられている」と指摘、その ような「価格転嫁の影響」があったとしても、インフレ期待値を押し上げること はなく、短期的な影響にとどまる可能性があるとした。

1月31日のFOMC声明では、金融緩和解除に関する文言で「慎重な」と いう表現が削除された。議事録は「FF金利の将来の行方に対して経済情勢が左 右する度合いが高まっており、前回ほどの確信を持って事前に判断することはで きないとの見方で、メンバー全員の意見が一致している」とした。

2月3日に発表された1月の雇用統計で失業率が大幅改善したのをきっかけ に、市場関係者の間では、追加利上げ見通しが高まっている。金利先物動向には、 3月27、28両日のFOMC会合で0.25ポイントの利上げが実施される確率を 96%とする市場関係者の見方が反映されている。

バーナンキFRB議長は15日、下院金融委員会で就任後で初の証言を行い、 米国経済は持続可能な拡大基調にあるとの見解を示し、さらに、インフレ抑制の ために追加的な利上げが必要となる可能性があると述べた。議長は「総需要に著 しい勢いが見られ、生産が持続可能なペースを逸脱する可能性もある。それに対 応する金融政策なくしては、最終的にさらにインフレ圧力がかかることもあり得 る」と話した。

インフレ・リスク

ワコビアのエコノミスト、ジェーソン・シェンカー氏は、「連邦準備制度は 引き続きインフレに対して警戒姿勢を維持する見込みだ。短期的にみて、インフ レ・リスクが残っている」と話した。

FOMCが先週、議会に提出した半期報告は、今年のインフレと経済成長が 従来予想の上限になるとの見通しを示した。1月31日のFOMC議事録による と、FRB調査スタッフが提出した経済予測は、上期に「かなり力強い成長」と なった後、住宅市場の減速で、その成長ペースは鈍化すると予想した。

さらにFRBスタッフの経済予測は、食品とエネルギーを除くインフレ指数 が今年に昨年を「わずかに上回る」とする一方で、それが2007年には「緩やか に低下する」と予想した。

--共同取材 ワシントン Craig Torres. Editor: Abruzzese