米国株:上昇、原油大幅安で買い優勢-ダウ平均01年6月以来の高値

米国株式相場は上昇し、ダウ工業株30種平 均は2001年6月以来の高値に上昇した。原油相場が大幅続落したことで買いが 優勢になった。ベン・バーナンキ新連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会証 言で追加利上げの必要性を指摘したものの、原油安を背景とした買いでその影響 は相殺された。

ホーム・デポやウォルマート・ストアーズなど小売株が高く、相場全体の上 げをけん引した。原油先物が今年初めてバレル58ドルを割り込んだことで、エネ ルギー高が消費を抑制するとの懸念が和らいだ。

PNCアドバイザーズ(フィラデルフィア)のジェフ・クライントップ最高 投資責任者(CIO)は、「エネルギー価格の低下で向こう1年間のバーナンキ 議長の仕事が軽減されるのは間違いない」と話した。

ダウ工業株30種平均は前日比30.58ドル(0.3%)高の11058.97。S&P 500種株価指数は同4.47ポイント(0.4%)上昇して1280.00。ナスダック指数 は同14.26ポイント(0.6%)上昇して2276.43。

原油相場は大幅続落。米エネルギー省(DOE)の週間統計で原油在庫が急 落したことが嫌気された。3月限は、前日比1.92ドル(3.2%)安の1バレル=

57.65ドル。一時は57.60ドルまで下げ、昨年12月27日以来の安値を付けた。

バーナンキ議長

バーナンキ議長は下院金融委員会での議会証言で、「景気は引き続き拡大の 軌道にある」と言明。さらに、「総需要にかなりの勢いが見られ、生産が持続可 能なペースを逸脱する可能性もある。それに対応する金融政策なくしては、最終 的にさらにインフレ圧力がかかることもあり得る」と話した。議長は1月31日 の連邦公開市場委員会(FOMC)声明で示された「若干のさらなる利上げが必 要かもしれない」との認識に賛同すると付け加えた。

ミラー・タバク(ニューヨーク)の株式ストラテジスト、ピーター・ブック バー氏は、「株式の投資家は連邦準備制度が近いうちに利上げを打ち止めにする と楽観していたが、究極的にはさらに2度の利上げがありそうだ」と話した。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の出来高は概算17億3000万株と、過 去3カ月平均を5.7%上回った。騰落比率は7対4。

原油安で小売株が堅調。S&P500種に採用されている小売株で構成される 指数は1.1%上昇し、産業別24指数のなかで最大の値上がりとなった。S&P小 売株指数は6営業日続伸。ホーム・デポやウォルマートのほかに、コールズが上 昇。一方、油田サービスのシュルンベルジェ、ハリバートンは下げた。

経済指標

ニューヨーク連銀が午前8時半に発表した2月の同州の製造業景況指数は

20.3と、前月の20.1から上昇した。エコノミスト調査では、18.0(予想中央 値)への低下が見込まれていた。同指数はこれで、景況の拡大と縮小の境目を示 すゼロを9カ月連続で上回った。また、午前9時15分に発表された1月の米鉱工 業生産指数は前月比0.2%低下した。エコノミスト予想中央値は0.2%の上昇。

ベライゾン・コミュニケーションズが高く、ダウ平均を構成する銘柄のなか で値上がり率2位。これら通信株は昨年、業種別パフォーマンスでマイナスだっ たものの、今年に入ってから反転し、相場全体の上げをけん引している。S&P 500種指数に採用される通信株で構成する指数は0.7%上昇。年初来では10%の 値上がり。

一方、素材関連株は下落。金鉱のフリーポート・マクモラン・カッパー・ア ンド・ゴールドやニューモント・マイニングは下げた。

金先物は1.1%安のオンス当たり542.70ドル。エネルギー価格の下落で、ヘ ッジとしての金需要が減退するとみられた。銅先物は3.3%安のポンド当たり

2.191ドル。

ブラックロックは上場来高値

資産運用会社のブラックロックは急伸し、上場来高値を付けた。メリルリン チは5年ぶり高値に上昇した。メリルリンチは、傘下の資産運用部門をブラック ロックの株式49.8%と交換することで合意した。ブラックロックは株式を中心 とするメリルリンチの運用資産を引き継ぐことで、運用資産規模を1兆ドルに増 やす。

ベアー・スターンズも高く、上場来高値。メリルリンチの証券業界アナリス ト、ガイ・モスコウスキー氏は、ベアー・スターンズの投資判断を「中立」から 「買い」に引き上げた。同氏は顧客向けリポートで、ベアー・スターンズの収入 が安定していることや株価が割安なことを指摘した。

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