資源大国として安定供給で大きな役割を-財務相がロシア大統領に(2)

谷垣禎一財務相は11日午後(日本時間同 日夜)、モスクワで開催された主要8カ国(G8)首脳会議(サミット)財務 相会合後、会見し、プーチン大統領との懇談で「エネルギー供給国としてロシア は超大国なので、今後ともエネルギー安全保障、安定供給で大きな役割を果た してほしい」と要請したことを明らかにした。

ロシアは今年7月にサンクトペテルブルクで開催するサミットの主要議 題として、1)エネルギー安全保障、2)感染症、3)教育--の3つの柱を 掲げている。G8財務相は同日午後、クレムリンでプーチン大統領と懇談会を 開催した。谷垣財務相は同懇談会では「闊達な意見交換があった」と指摘しつ つも、他国の財務相の発言については言及を控えた。

エネルギーの安定供給を巡っては、今年1月はじめロシアとウクライナの 間で天然ガスの価格交渉 を巡る紛争で供給が一時的に停止したことで、ウク ライナ経由のパイプラインで天然ガスの供給を受ける欧州各国の間で供給懸 念が高まった。ただ財務相によるとG8会合では同問題について「特に焦点を 当てた議論はなかった」と述べ、直接的な言及はなかったことを明らかにした。

議長国ロシアを評価

谷垣財務相は「(財務相会合の主要議題である)エネルギーと感染症は今 の世界経済が抱える最大のリスク。どちらにも関係があるロシアが議長国とし ていろいろなコミットをしたということは意義が深い」と評価した。一方、ロシ アが中央銀行総裁も加わるG7のメンバーになる可能性については、「ロシアから参 加したいという話は特になかった」と語った。

原油価格の高止まりが経済に与える影響については「G8各国の経済に直 接的な影響が現れていないという認識で一致した」と指摘したうえで、「新興 市場国にどういう影響を与えていくかという観点からの議論だった」と説明。

さらに今回の会合で産油国側と消費国側で意見の相違があったかについ て財務相は「特に今回の会合で温度差を感じていない」と述べ、「ロシアにしても 世界経済は全体として健全な形で安定しているが、そのリスク要因がエネルギー問 題であると、共通の認識ができている」と強調した。

一方で財務相会合では原油価格の上昇に対し有効な対策が打ち出せない との指摘について「有効打が打ち出せないのは、(経済)規模や人口が多い新 興市場国が次々登場して、それらの国の消費が拡大していることが背景にあ る」としたうえで、「すぐ解決する簡単な手段はないというのが衆目の一致す るところ」と語った。ただ、以前はあまり議論されなかった供給側の投資の必要 性について「繰り返し、繰り返し確認し合っていく意義はある」と強調した。

原油市場にとって地政学的なリスクとなるイランの核開発問題について財務相 は「非常に関心が高い問題なので、世界の関心と調和するような形で行動してもら いたい」と語った。また、為替については会合で「議論はなかったと思う」と語っ た。

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