賞与の次は地位、ウォール街は昇進人事の季節-各社で新MDが誕生

ウォール街のバンカーたちは、2005年分賞 与として200億ドル(約2兆3700億円)余りを分け合ったが、それだけでは満 足せず、金銭の次には地位や肩書きを追い求めている。

シティグループやリーマン・ブラザーズ・ホールディングスなどの金融機 関は今まさに、昇進人事シーズンだ。自らの能力と野望によって2005年の利益 に貢献した男女の中から、新しいマネジングディレクター(MD)が誕生して いる。共同責任者など役職名の意味するところが不明瞭なこの業界で、MDの 2文字は成功の証だ。

米エール大学経営学部のエリカ・ドーソン助教授によると、「マネジング ディレクターの肩書きには力がある」。尊大になったり、振る舞いが大げさに なったり、行動に遠慮がなくなったり、人が変わる新MDもいるという。もち ろん、賞与の額も大きい。今年のマネジングディレクターの平均賞与は225万 ドルと、バイスプレジデントの10倍だ。

シティグループは1月、法人向け・投資銀行部門の新たなMD224人を発表 した。リーマンでは139人が指名された。トップ交代に絡み人材流出の多かっ たモルガン・スタンレーでは220人が、05年12月に昇格した。3社はいずれも、 新聞広告を出して新MDを祝福した。スイスのUBSも今月、米国の新MDら に敬意を表し広告を掲載する計画だ。JPモルガン・チェースは4月に新MD を発表する。

大手金融機関の肩書きは複雑怪奇で、部外者からはさっぱり分からない。 JPモルガンのデニス・ハーシュ氏の肩書きは「世界M&A(企業の合併・買 収)会長」。同氏の上司は「米州投資銀行責任者」、同僚の1人は「世界M& A責任者」だ。

その中でマネジングディレクターだけは、金融サービス業界全体で通用す る。従業員全体の15%に満たない最高レベルのエリートのみに与えられる肩書 きだ。マネジングディレクターの肩書きは、投資銀行各社が公開企業となるに 伴い、「パートナー」に代わって1970年代から使われ始めた。株式を公開して 最も日の浅い名門投資銀行のゴールドマン・サックスでは今でも、エリート中 のエリート数人を2年に1回、「パートナーMD」に昇進させている。

---With reporting by Michael McKee in Davos, Switzerland. Editors: Wiegold (lwo).

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