米国株:下落、業績不安とテロ懸念再燃-タイコ、コムキャストに売り

米国株式相場は下落。電子部品・防犯システ ムのタイコ・インターナショナルとケーブルテレビ(CATV)のコムキャスト は、それぞれ業績見通しが嫌気されて下げた。また、インフレ高進やテロ再発を めぐる懸念が相場全体を押し下げた。

タイコは第2四半期(1-3月)の業績見通しを下方修正したことで売りを 浴びた。コムキャストは、ケーブル部門の売上高が横ばいにどとまるとの見通し が嫌気された。今週に発表されたグーグル決算や先月発表のシティグループ、ゼ ネラル・エレクトリック(GE)の決算が投資家の失望を誘う内容となり、市場 では大手企業で計画通りの利益達成が困難になっていると認識された。

A.G.エドワーズ・アンド・サンズの株式ストラテジスト、スチュアー ト・フリーマン氏は、「複数の要素が重なって相場を押し下げた」と指摘。ダウ 工業株30種平均が今週、1万1000ドルの水準に接近しながら、そこで上値が重 くなったことも相場にマイナスだったと指摘した。

ニューヨーク時間午後4時すぎの暫定値で、ダウ工業株30種平均は前日比

101.97ドル(0.9%)安の10851.98ドル。S&P500種株価指数は同11.62ポイ ント(0.9%)下げて1270.84。ナスダック総合指数は同28.99ポイント (1.3%)値下がりして2281.57。

テロ懸念が再燃

昼ごろに米国土安全保障省がテロ警戒水準を引き上げるとの観測が流れ、主 要株価指数はこの日の安値を付けた。ボイジャー・アセット・マネジメント(シ カゴ、運用資産80億ドル)の株式トレーダー、ライアン・ラーソン氏によると、 米国土安全保障省はテロ警戒水準を引き上げる、あるいは具体的なテロ脅威があ ることを明らかにすると観測され、株式を押し下げた。

米国土安全保障省のラス・ノック報道官は、「現時点では警戒水準を引き上 げる計画はない」とし、「うわさに過ぎない」と述べた。

取引開始前に発表された第4四半期(10-12月)の非農業部門労働生産性 統計で、単位労働コスト(単位当たりの生産に要する労働コスト)が前期比年率

3.5%上昇し、この1年で最大のペースとなったことも株式にマイナスだった。

D.A.デービッドソン(モンタナ州グレートフォールズ、運用資産160億 ドル)の主席市場ストラテジスト、フレデリック・ディクソン氏は、「連邦準備 制度は労働生産性統計に反応するだろう。生産性向上はこれまでインフレ抑制に 貢献してきた」と話した。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の出来高は概算19億株と、過去3カ 月平均を17%上回った。騰落比率は1対3。

タイコが売られる

タイコが下落。1-3月期の継続事業ベース利益(一部項目除く)が40- 42セントになるとの見通しを示した。調査会社トムソン・ファイナンシャルの まとめたアナリスト14人の予想平均は47セントだった。

コムキャストも軟調。第4四半期(10-12月)の純利益が1億3300万ドル と、前年同期の4億2300万ドルを下回ったと発表した。1株当たり利益は一部 項目を除くベースで9セント。UBSのアナリスト、アリエ・ボーコフ氏は1株 当たり利益13セントを予想していた。

労働省が発表した1月28日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は1 万1000件減の27万3000件(前週28万4000件)だった。エコノミスト調査で は、29万5000件(予想中央値)への増加が見込まれていた。同省は3日、1月 の雇用統計を発表する。エコノミスト調査で、雇用者数は25万人の増加が見込 まれている。1月の雇用者数で25人増というのは2000年以来で最大の伸びとな る。

S&P500種株価指数に採用されている金融株で構成する指数は0.9%下落。 産業別10指数のなかでマイナス寄与度2位だった。シティグループが安い。

ゼネラル・モーターズ(GM)も軟調。UBSのアナリストは、GMの投資 判断を「中立」から「リデュース」に引き下げた。同アナリストは、GMの業績 見通しを考慮すると、最近の株高は行き過ぎだと指摘した。

原油相場の下落を背景に石油株が下落。原油先物3月限は前日比1.88ドル (2.8%)安の1バレル当たり64.68ドルと、1月13日以来の安値で引けた。

値上がり銘柄

ギャップやフェデレーテッド・デパートメント・ストアーズ、スターバック スは、相場全体の流れに逆行して堅調。ギャップは2005年度決算が暫定ベース で、1株当たり利益1.22-1.25ドルだったと発表した。これは11月時点での予 想の1.12-1.17ドルを上回る。

フェデレーテッドは第4四半期(11-1月)の継続事業利益が2.60ドルだ ったと明らかにした。従来予想は最大2.35ドルだった。

コーヒー店チェーンのスターバックスは大幅高。2006年通期1株当たり利 益予想を5セント引き上げ、68-70セントとしたことが好感された。

投資銀行のトーマス・ワイゼル・パートナーズ・グループの株価は、上場初 日の取引で急伸し、公募価格比33%高となった。同社はこれに先立ち、1株15 ドルで新規株式公開(IPO)を実施。集めた資金は9000万ドルと事前予想を 上回った。

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