米グーグルの10-12月期:82%増益、予想下回る-株価急落(4)

インターネット検索サイト運営の米グーグ ルが31日発表した第4四半期(2005年10-12月)決算は、マーケティング支 出の拡大や税率の急上昇で、利益が市場予想を下回った。株価は時間外取引で 一時17%安と急落した。現在は12%安。

純利益は3億7220万ドル(1株当たり1.22ドル)と、前年同期の2億410 万ドル(同71セント)から82%増えた。総収入は前年同期比86%増の19億2000 万ドルだった。

一部項目を除いたベースの利益は1株当たり1.54ドルとなり、ジェフリー ズのアナリスト、ユーセフ・スクワリ氏の予想の1.78ドルには届かなかった。 調査会社トムソン・ファイナンシャルがまとめたアナリスト31人の予想平均で は同1.76ドルが見込まれていた。広告を掲載する他のサイトに支払う料金を差 し引いた売上高は12億9000万ドルと前年同期から倍増し、アナリスト予想に 一致した。

決算内容は、グーグルの利益がアナリスト予想を上回ると期待していた市 場を失望させた。一部投資家は、株価が割高との懸念を払しょくするような決 算内容を期待していた。2週間前に同業のヤフーの決算で浮上した業界全体へ の懸念が、再燃する形となった。

USバンコープ・アセット・マネジメントでグーグル株を含めた運用に携 わるジェーン・スノレク氏は「グーグルの事業は広告であり、ロケット打ち上 げではないことに、初めて気付いた投資家もいるかもしれない」と話した。

決算は通常取引終了後に発表された。株価は時間外取引で一時、72.38ドル 安の360.28ドルとなった。現在は53.65ドル安の379.01ドル。通常取引終値 は5.84ドル(1.4%)高の432.66ドルだった。グーグル株は昨年年第4四半期 に31%上昇。04年8月の上場時の株価は85ドルだった。31日終値での時価総 額は1280億ドルとなる。

オッペンハイマーのアナリスト、ササ・ゾロビック氏は「グーグルの決算 は今までいつも、市場予想を楽々と上回ってきた」として、「今回はグーグル の伝統が崩れた。グーグルのオーラは過去のものとなった」と述べた。

グーグルの発表を受けて、ヤフー株も時間外取引で1.7%安の33.78ドル、 2月2日に決算を発表するインターネット通販のアマゾン・ドット・コムも1.02 ドル(2.3%)安の43.80ドルとなっている。

ジョージ・レイエス最高財務責任者(CFO)はインタビューで、株価下 落には「少々驚いている」として、「当社の目標は長期的な事業を育てること だ。1四半期のことで心配はしない」と述べた。

レイエスCFOによると、第4四半期は税率が41.8%と前四半期の31%か ら上昇し、利益を圧迫した。海外事業は売り上げに38%貢献した。マーケティ ング支出は1億5480万ドルに倍増し、スクワリ氏の予想の1億2800万ドルを 上回った。

市場予想通りの利益を上げるよりも経営判断を優先するのは、ウォール街 に迎合しないグーグルの姿勢だ。スノレク氏によると、グーグルは「1四半期 に大量に投資して、利益がアナリスト予想を下回っても気にしない」と述べて いたという。

ジョージ・レイエス最高財務責任者(CFO)は電話会議で、研究開発(R &D)支出は今後増えるとの見通しを示した。同CFOは、グーグルは同社の すべての事業に「大きな投資」をしていると述べるとともに、コンピューター インフラへも「高額の」投資を続ける方針を示した。

2週間前に発表されたヤフーの利益もアナリスト予想を下回り、オンライ ン検索と広告市場の成長ペース鈍化を示唆していたが、ゴールドマン・サック スのアナリスト、アントニー・ノト氏は、グーグルの売上高はリターンの向上 を示唆するとともに、市場シェア拡大を裏付けたと述べた。