EU当局:日米企業に1年間の猶予、国際会計基準適用で-対立回避

欧州連合(EU)の欧州委員会が、欧州で 株式や債券を発行している日米企業に対しEU側が求めていた国際会計基準の 適用について、1年間の猶予期間を設定したことが31日、分かった。

欧州委のアレクサンダー・シャウブ域内市場総局長は、同日のブリュッセ ルでの会議で、日本と米国に対し日米の会計基準をよりEUの規定に近づける ための時間的猶予を与えると述べた。

これまでEU側が、欧州で株式や債券を発行している日米各社に対し、こ れら企業の会計を来年から国際財務報告基準(IFRS)に準じるものとする ために、1社当たり100万ドル(約1億1700万円)以上の負担を求める可能性 があった。この猶予期間を設定することで、米国に上場している欧州企業の負 担をめぐり、EU側と米当局が対立することも回避できる。

金融庁の式部透審議官(国際担当)は、欧州委が決めた猶予期間の設定は、 日本が進めるIFRSに会計基準を近づけるという方針にとって非常に重要だ としている。シャウブ総局長とともにブリュッセルの会議に出席した同審議官 は、EU規定に対応するための日本側の努力を尊重していることを、EU側が 何らかの形で示すのを期待していると述べた。

式部審議官によれば、EUによるディスクロージャー(情報公開)規定強 化を受け、日本企業の中にはすでに欧州の資本市場から撤退する動きも見られ る。昨年12月時点でEU域内に株式を上場していた日本企業は32社と、2004 年1月の76社から減少。NECはフランクフルト、ロンドン、アムステルダム での上場を取りやめたという。