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ホンダ:通期純利益予想を6050億円に上方修正-年金代行返上益(7)

自動車大手のホンダは31日、2006年3月 期通期の連結業績見通しを上方修正したと発表した。純利益は前期比24%増の 6050億円となる見込み。従来予想の4900億円を1150億円上回る。第4四半期 (06年1-3月期)に厚生年金基金の代行返上益を計上する影響が大きい。為 替で円安に進行したことも寄与し、純利益は5期連続で過去最高を更新する。

通期の連結営業利益は従来予想の6750億円から8600億円に上方修正した。 代行返上益は営業利益ベースで1280億円程度を計上するほか、為替による影響 も980億円プラスに寄与する。税引き前利益も6550億円から8250億円に上方修 正。売上高は9兆7400億円となる見通しで、6期連続で過去最高を更新する従 来予想の9兆6000億円から1400億円上乗せした。業績予想の為替レートは、対 ドルが112円(従来は110円)、対ユーロが136円(同135円)に見直した。

通期の四輪車の世界販売計画は従来通り342万5000台。うち、北米は168 万台(従来167万5000台)。主力車種「シビック」の販売好調などが寄与する。 日本国内は71万2000台(同72万台)。青木哲副社長は記者会見で、国内販売 について「(足元は)期初予想に対して若干厳しい」と説明した。2月下旬には 新型軽自動車「ゼスト」を投入、3月には3つの販売系列を1本化して全店で軽 を取り扱う予定。軽を強化し、06年1-3月期は前年並みを見込む。

米アラバマ工場で減産計画

青木副社長によると、米国市場におけるインセンティブ(販売奨励金)が 05年10-12月期に1台当たり平均で480ドルとなり、想定の約500ドルを下回 ったという。また、06年1-3月期は600ドル強程度を想定し、通期では「670 ドル程度を維持する方針」。05年3月期は610ドルだった。

さらに、青木副社長は、在庫調整をするため米アラバマ工場第1ラインの減 産を計画していることも明らかにした。市場の動向を見ながら、4月から最長 12月まで、現在の日産650台から500台へ150台分減産する方針。青木副社長 は「45-60日が適正在庫と考えているが、少し(在庫が)増えるかもしれな い」と述べ、ライトトラックの供給ペースを落とす意向を示した。減産しない場 合、在庫日数は最大80日まで増える可能性があるという。同工場では、米国で ライトトラックに分類される「オデッセイ(日本名ラグレイト)」や「パイロッ ト」などを生産している。

ガソリン価格の高騰を受け、燃費効率の悪いライトトラック系モデルの売れ 行きは鈍化。05年3月に投入した新型ピックアップトラック「リッジライン」 も在庫日数が一時100日を超えたため、06年1-3月期に3000台ほど生産調整 中だ。昨年のリッジラインの販売実績は4万2593台と目標の5万台に届かなか った。ただ、月間計画の5000台に対し、昨年12月には約6000台売れるなど回 復傾向にあるという。

10-12月期は減益、デリバティブ評価損で

同時に発表した2005年10-12月期連結決算(米国会計基準)によると、純 利益は前年同期比12%減の1331億円だった。円安・ドル高の進行などに伴いデ リバティブ関連評価損が発生。米国で車載通信サービスを目的に保有しているX Mサテライトラジオ社の株価が下落し、株式転換権を時価評価した結果が大きく 響いた。税引き前利益は12%減の1660億円だった。

05年10-12月期の連結売上高は16%増の2兆4720億円。全事業で増収と なり、第3四半期として6期連続で過去最高を更新した。営業利益も24%増の 1950億円と第3四半期として過去最高となった。四輪車販売実績は、北米が

7.7%増の43万4000台と好調だったが、国内は9.8%減の15万6000台だった。

ドイツ証券の持丸強志アナリストは発表前に、「第4四半期も為替相場での 円安傾向がプラスに働くだろうし、第4四半期に一時減産する新型ピックアップ トラック『リッジライン』の売れ行きも回復してきている」と指摘、「今後も主 力市場の北米を中心に販売は好調に推移し、安定的に成長すると見ている」と述 べた。

ホンダの株価終値は前日比90円(1.4%)高の6660円。

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