コンテンツにスキップする

ミタル創業者たる父親も驚く、アルセロールへの買収案で‐課題は中国

製鉄最大手、オランダのミタル・スチール によるルクセンブルクのアルセロールに対する186億ユーロ(約2兆6400億 円)の買収案提示には、ラクシュミ・ミタル会長の父であり、鉄鋼王国に成長し たミタルを1951年に創業したモハン・ミタル氏さえもが驚いている。

モハン・ミタル氏(79)は「息子が業界ナンバー1になることや世界の鉄鋼 市場の1割を支配するようになるとは考えたこともなかった」と述べる一方、 「彼は常に挑戦的だった。いつも大きなリスクを負っていた」と息子の一面を振 り返った。

ミタルは27日、同業2位のアルセロールに対し敵対的買収案を提示。アル セロールの取締役会は29日、全会一致でこの買収案を拒否した。両社の統合が 実現した場合、従業員数は米国やアルジェリアなど世界各地で合わせて32万人 となり、粗鋼生産量は競合他社の3倍以上に増加する。

ラクシュミ・ミタル会長(55)は、会社の規模が拡大することにより、好・ 不況のサイクルがあることで知られる細分化の進んだ鉄鋼業界で、価格支配力を 強化できると考えている。アルセロールの買収が実現すれば、ミタルは、北米、 欧州を含めた世界最大の鉄鋼メーカーとなる。ミタル会長は、今回の買収が、世 界最大の鉄鋼市場である中国での事業拡大の足掛かりにもなるだろうと述べた。

英メタル・ブリテン・リサーチ(ロンドン)の金属担当シニアアナリスト、 イムティアズ・アリ氏は「業界最大手となれば、不況の影響も最も受けることと なる」と指摘。「また、この買収が実現したとしても、ミタルにとって最大の課 題は依然、解決されない。それは、いかにして中国市場でのシェアを拡大するか という問題だ」との見方を示した。

中国の鉄鋼増産により、欧州の指標となる鉄鋼価格は、ピークだった04年 10月以降、35%下落し、1トン当たり385ドルとなった。ピーク時は592ドル だった。鉄鋼生産の主原料である鉄鉱石価格は昨年、72%急騰した。

-- Editor:

hhorie@bloomberg.net Editor:Hinoki 記事に関する記者への問い合わせ先: Simon Clark in London (44) (20) 7673-2059 or Sclark4@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Ronald Henkoff in New York at (1)(212) 318-2347 or rhenkoff@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE