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揺らぐ東証システムの信頼-機関投資家に当面の処分売りの懸念も(2)

東京証券取引所は18日、約定件数がシス テムの処理可能件数を超えたことから、午後2時40分以降の全面取引停止に踏 み切った。機関投資家からは、東証の適切な対応への期待表明がある一方、東 証システムへの不安感から、今後の取引で一時的にせよ処分売りの動きが出る のではないかとの懸念も出ている。

明治安田生命保険の松尾憲治社長は同日の記者会見で、「東証もきちんと 対応されることと思う」と述べ、「マーケットの信頼を確保されることが機関 投資家としての希望」と語った。

また、松尾社長はライブドア問題について「投資家としては適正な市場運 営という観点で、好ましくないと思っている。当面は問題の広がりに関する不 確実性を抱えながらマーケットと対峙せざるを得ない状況だろう」という。株 式相場に関しては「日本の景気動向、個々の企業業績を踏まえるとファンダメ ンタルズ(経済の基礎的諸条件)は強いと思っている。マーケットの基調が変 わるとは思っていない」と強調した。

富国生命保険の櫻井祐記財務企画部長は「相場全面に不安があるとは思っ ていない。株価が長期的な下落に転じるとは考えていない。システムの問題は 初めてではないし、よりによってこの日(ライブドア問題)でなくてもいいと 思う」と述べた。ただ、「底値で買おうという人がいても、システムに不安が あるようでは動けない。システムが不安な状況ではいったん売って市場から撤 退し、システムが立ち直ってから再度、参入する動きも予想される」とみてい る。

さらに、大和住銀投信投資顧問の森克彦氏は、「マーケットへの信頼がな くなる。明日の寄りが怖い。処分売りが殺到するのではないか」と懸念を示す。 また、「流動性が供給できないのであれば株を買うという動きは出にくい」と もいう。

東証の発表によると、午後2時25分時点で、注文件数700万程度、約定件 数400万程度となった。東証はこれに先立ち、約定件数が400万件を超える場 合には、システム処理の継続に支障が生じることから、株式の全銘柄について 取引を停止すると発表していた。

東証の西室泰三会長兼社長は18日午後の緊急会見で、取引量の急増につい て「まったく予想はしていなかった」と述べ、「きのうのライブドアの強制捜 査を受けて、投資家の売りが広がっていることが約定件数の急増の原因とみて いる」と語った。また、19日以降について、取引時間の短縮を行う可能性があ ることを明らかにした。

--共同取材:安 真理子、 藤田 淳子、 桑子 かつ代 Editor:Asai

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