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谷垣財務相:デフレ脱却すれば、量的金融緩和の解除容認も(2)

米ワシントンを訪問中の谷垣禎一財務相は 現地時間13日午後、ブルームバーグ・ニュースなどと会見し、今年中にデフレ脱 却が実現できれば、日本銀行の量的金融緩和の解除も容認する姿勢を示した。一 方、為替相場については年末年始の動きはやや荒いことを挙げ、注視していく姿 勢を明らかにした。

財務相は、デフレ脱却の時期について「おそらく今年中にはいけると思う」 との認識をあらためて示したうえで、「ただ前のめりになって判断する問題では ない」と強調。同時にデフレ脱却が判断されれば日銀の量的緩和解除も「議論 としては、ある程度連続した面があることは事実」と語った。

さらに財務相は、「政府・日銀があさっての方向を向いているようなことは 良くない。基本的な認識は日銀法第4条にもあるように、認識をすり合わせて いかなければならない」と指摘。そのうえで「(政府が解除に)反対するような 状況は想定していない」と述べ、「政府と日銀の判断が食い違うという前提で考 えるのは間違いだと思う」と強調した。

谷垣財務相はこれまで、デフレが緩やかに継続しているとの理由から、日銀 の量的緩和解除をけん制してきた。

この会見で財務相は「現状はまだデフレが続いている」としながらも、「い ろいろな体温も高まっている中、未来永劫続くわけはない」と指摘。そのうえで、 「政府も来年度にはデフレを脱却することが目標なので、政府・日銀が力を合わ せて努力することが前提。判断すべき時は冷静に判断することに尽きる」と語っ た。

デフレ脱却の判断と日銀の量的緩和解除のタイミングについて財務相は、「具 体的なイメージがあるわけでない」と述べ、「確かにいろいろな指標があるが、 総合的に物価関連の指標をよくにらみ、その背景が意味するところを見極めてデ フレ脱却の判断をすべきだ」と語った。また「市場にショックを与えないウォー ミングアップみたいなものが必要かもしれない」との認識を示した。

今後金融政策が正常化する過程で浮上する、日銀による毎月1兆2000億円 の長期国債の買い入れの減額について財務相は「日銀も長期国債の買い入れをす ぐ減らすとは考えていないと思う。すぐそれを変えなければいけない状況ではな い」と慎重な姿勢を示した。

為替

最近の為替相場の動きについては「大きな意味で相場はファンダメンタルズ (経済の基礎的諸条件)を反映すべきというのは変わっていない」としたうえで、 「年末から年始にかけて若干荒っぽい動きがあったことも事実なので、注意して 見ていかなければならない」との認識を示した。

また11日のスノー米財務長官との会談ではドル円相場について議論しなか ったことについて、「米国内の保護主義を抑えたいということは、スノーさんの 非常な関心事だ。そのことについては認識を共有し、大きな視点の議論はいつも しているが、特化してやっているわけではない」と語った。

ポスト小泉

9月の総裁選を控えポスト小泉への出馬表明の時期については「ずいぶん先 の話で、その前にやっておかなければならないことがたくさんある」と指摘し、 「財務大臣という仕事から考えても、今後政治家として生きていく上で、やはり しばらくの間は、財政再建が政治の主要テーマの1つ」と語った。

さらに「特に現職の財務大臣である時に、そこにそのための努力をしないで、 『俺は将来こうするぞ、ああするぞ』と主張するのはナンセンスな議論と思って いる」と述べた。

そのうえで財務相は06年度予算案を年度内に成立させ、今年半ばにまとめ る歳出・歳入一体改革に取り組みと財政再建に対する国民の理解を得ていく努力 が「先だと思う」との考えを改めて示した。

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