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アサヒ、キリン:06年はビールで復活へ-景気回復で外食需要見込む

国内ビール会社2強の2006年1-12月の販売 計画が12日、出そろった。景気が回復傾向であることを追い風に、外食市場などで ビール需要の増加を見込み、低迷していたビール復活を狙う。昨年から大きく市場 が拡大した第3のビールと呼ばれるビール風味飲料についても増税に伴う出荷価格 引き上げを予定しているが、2ケタ増加を見込んでいる。

アサヒの池田弘一はこの日の会見で「景気回復が個人消費にも顕著に表れてき た。ビール本流回帰の流れを出すチャンス」と述べたうえで、「ビールに経営資源 を集中させていく」と強調した。

キリンの荒蒔康一郎社長もまた「今の景気は、そう急に悪化することはないだ ろう。雇用機会も増える。そうなれば、業務用の流れは去年の後半のトレンドが続 くだろう」と、期待感を示した。

アサヒ、ビール計画3%増

アサヒが発表した06年のビール系飲料の販売数量目標は、前期比3.4%増の2 億ケース(1ケースは大瓶20本換算)。

このうち、ビールだけでは同3%増の1億4300万ケースを見込む。大型の新商 品はないものの、主力のスーパードライを中心に高価格帯のプレミアムビールなど を発売し「ビールが一番飲まれている飲食店」(池田社長)に対して積極的な営業 活動を行う計画。販売促進費に関しても「昨年並みは必要と思っている」(池田社 長)としている。

また、池田社長によれば、昨年から参入した第3のビールは「昨年一番悔いを 残したところ」。当初の「新生」から昨年11月には「新生3」へと刷新し、06年は 1900万ケースと同28.4%増を狙う。一方、発泡酒は同4.3%減の3800万ケース。

キリン、「のどごし生」刷新

キリンは、昨年大ヒットした第3のビール「のどごし生」を刷新する。原材料 の大豆たん白を増量するなど味を改良し、1月下旬から順次切り替える。3-4月 にはテレビCMを大量に投入するなどして、第3のビールで首位の地位を確固たる ものにする。のどごし生は前期比39.4%増の3890万ケースを計画している。

一方、ビールに関しても「ビールは、数字は良くないが、味わいのあるビール への嗜好が出てきた」(荒蒔社長)とみており、主力ビールの一番搾りシリーズで プレミアムビールとして「無濾過生」を4月から全国発売。原材料は麦芽100%で製 造、工場から流通まで冷蔵(チルド)配送する。ビールの販売計画については「プ レミアム市場も動き出してきた。ギフトもいけそうだ」(加藤壹康・常務執行役 員)とし、8420万ケースと同0.2%減にとどめたい考えだ。

発泡酒は同6.6%減の6180万ケースを見込んでおり、キリンのビール系飲料の 全体の販売数量目標は、前期比3.5%増の1億8480万ケースとしている。

増減税分を価格に転嫁

ビール業界では、今年5月にビール系飲料の酒税改定が行われる見通し。ビー ルは350ミリリットル当たり0.7円の小幅減税となった一方で、第3のビールは同

3.8円の増税が見込まれている。

これを受けアサヒ、キリンともに増減税分を出荷価格に転嫁する方針。キリン の加藤常務は「価格に適正にオンすることで検討中」としている。アサヒもまた、 価格変更に向けて「鋭意、作業中」(池田社長)。

ただ、これらの増減税による影響について加藤常務は、「少ない税の額なので、 市場に大きな変化はないだろう」とみている。

アサヒの株価終値は前日比1円(0.07%)高の1492円、キリンは同7円 (0.5%)高の1380円。

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