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05年の上昇率1位は山陽特殊鋼、下落はネクシーズ:東証1部騰落率

東証株価指数(TOPIX)構成銘柄の2005年 騰落率ランキングは、上昇率1位が山陽特殊製鋼、下落率1位が衛星放送や携帯電話の 加入契約を取り次ぐネクシィーズだった。上昇率上位には、新興諸国の経済成長で需給 ひっ迫が続く鉄鋼関連製品を手掛ける特殊鋼メーカーが入ったほか、内需拡大を見越し て不動産関連株などが顔を出した。資産デフレの終えんと新たな経済成長を期待させる 1年となった。

全体の9割が値上がり

TOPIX採用銘柄の騰落状況は、値上がり銘柄数が全体の9割に相当する1517、 値下がり銘柄数が172、変わらず5。株価が2倍以上に値上がりした数は228に達し、 年後半にかけて上昇ピッチを速める銘柄が多かった。

30日のTOPIX終値は前年比43.5%高の1649.76ポイント。東証1部の時価総 額は522兆円に達した。年間売買代金は418兆5900億円と過去最高を更新。日本のデ フレ脱却や景気拡大を期待した海外機関投資家らが引き続き日本株買いに動いたほか、 「貯蓄から投資へ」の潮流が鮮明化、新たに株式投資を行う人が増えて個人投資家の裾 野も広がった。

上昇率上位は不動産や鉄鋼

上昇率上位にパシフィックマネジメントやアーバンコーポレイション、大京といっ た不動産関連株が並んだ。不動産関連銘柄の上昇は、金余りの象徴でもある。余剰資金 はまず流動性が高い株式に向かい、株式相場は03年を底に急反発を続けている。次に 不動産へと流れ、今年は都心部の公示地価が14年ぶりにプラスに転じた。こうした環 境の好転もあって不動産株を買う動きが強まった。

東証業種別指数の年間上昇率でも不動産は2倍で第2位。市場では、「今年の上昇 は実態を反映したものでなく、期待先行の感があった。ただ地価反転は長期トレンドの 転換を意味しており、変化率が今年ほどでなくても来年も上昇基調が続く」(東海東京 調査センター投資情報部・隅谷俊夫シニアストラテジスト)との見方が多い。地価上昇 が都心部の再開発を加速させる一方、低金利を背景に不動産ファンドの需要も拡大と、 好環境が続きそうだ。

脱デフレの恩恵を受けるもう1つのセクターが銀行。大手銀行をはじめとして銀 行株全般が買われるなか、関東つくば銀行は「つくばエクスプレス」の開通に伴う沿線 開発で住宅ローン増加などの恩恵を受けるとみられたほか、今期黒字化の計画が評価さ れ、値上がり率8位になった。

上昇率1位の山陽特殊製鋼は、自動車生産の好調を受けて同業界向けに軸受け鋼な ど特殊鋼が伸長。今期業績予想を上方修正し、連結経常利益は前期の3.3倍に拡大する 見通しだ。三菱製鋼も上方修正している。

2位のダイワボウは12月に入り急騰。1カ月で3.1倍になった。鳥インフルエン ザウイルスを劇的に減らす抗ウイルス不織布を開発した、との発表を受けて、需要拡大 で収益を押し上げるとの期待から上値を買う動きが活発化した。

下落はIT(情報技術)関連

一方下落率上位は、トップのネクシィーズなど電機、IT(情報技術)関連銘柄が 多かった。ネクシィーズとインボイスは今期赤字に転落する見通し。ネットワンシステ ムズも減収減益決算を見込んでおり、高成長期待が強いIT関連のなかでも、各社のビ ジネスモデルによって跛行(はこう)色が強まってきた。

セイコーエプソンは9月に、インクジェットプリンター事業と電子デバイス事業の 収益悪化を理由に、今期2度目の業績下方修正を発表。株価のレンジを切り下げた。下 方修正した沖電線も下落率4位となり、業績悪化銘柄に売り注文が集まった。

【値上がり率】
    銘 柄 名                     終値/騰落率
1)山陽特殊製鋼(5481)          1305円/527.4%
2)ダイワボウ(3107)           862円/459.7%
3)三菱製鋼(5632)           846円/415.9%
4)パシマネジ(8902)       408000円/414.3%
5)ゼンショー(7550)          3740円/402.9%
6)アバコーポ(8868)           12740円/362.4%
7)関東つくば銀(8338)          2615円/343.2%
8)大京(8840)                729円/298.4%
9)宮越商事(6766)           4060円/298.0%
10)松屋(8237)            2280円/297.2%

【値下がり率】
    銘 柄 名                       終値/騰落率
1)ネクシィーズ(4346)           15260円/-70.8%
2)有沢製作所(5208)             2425円/-42.6%
3)ドワンゴ(3715)              279000円/-41.1%
4)沖電線(5815)                 413円/-40.0%
5)セイコーエプソン(6724)      2965円/-35.0%
6)インボイス(9448)         9420円/-33.9%
7)カッパクリエイ(7421)      2045円/-33.4%
8)ネットワンシス(7518)     285000円/-33.3%
9)丸山製作所(6316)         430円/-30.7%
10)三井住友建設(1821)        781円/-29.0%

注:騰落率はブルームバーグ・プロフェッショナルを用いて04年12月30日の終値と、 05年12月30日の終値を比較して算出した。中途で上場廃止となった銘柄や東証1部 市場に昇格した銘柄はランキングから除外。

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