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ヘッジファンド:来年は株・マクロ型に積極投資-日本が最も有望

この3年で最低の運用成績に肩を落とし たヘッジファンド投資家らは、来年の挽回を狙い、一番の成績が見込まれる株 式と経済トレンドに基づいたファンドへ積極的に資金を振り分けている。

個人資産10億ドル超の運用を受託するマンハッタン・ファミリー・オフ ィス(ニューヨーク)のリスク管理責任者、ルイス・ロドリゲス氏は、「運用 成績トップはグローバル・マクロ、その次が株式に投資するヘッジファンドだ ろう」と語り、いずれも来年は8%を超える成績が望めるとの予想を示した。

ヘッジファンド・リサーチ(シカゴ)がまとめたデータによると、株式ヘ ッジファンドの今年1-11月運用成績は平均8.2%。グローバル経済に基づい て株式や債券、通貨、商品投資を決定するマクロ・ヘッジファンドは同5.9% の利益を挙げた。

またヘッジファンド・リサーチのリポートによると、今年1-9月期のヘ ッジファンド純流入資金477億ドル(約5兆5800億円)のうち、20%近くが 株価上昇と下落の両方に資金を投じるロング・ショート・エクイティー・ファ ンドに向けられた。またマクロ・ファンドには約16%の資金が流入した。

最も投資資金を集めたのは経営陣刷新や破算などの企業イベントに基づく イベント主導型ファンドの約23%で、ロング・ショート・エクイティー・フ ァンドはこれに次いで2位、マクロ・ファンドは3位と並んだ。

「リスクに積極的」

ヘッジファンド・リサーチのデータによると、今年1-11月のヘッジフ ァンド運用成績は7.5%にとどまり、過去10年の年間平均12.6%を下回った。

今年は株価も債券相場も値動きが小さかった上、連邦準備制度が利上げを 連続で実施するなど、ヘッジファンドの運用面では利益を挙げにくい一年だっ た。S&P500種株価指数の年初来上昇率は5%に届かなかったほか、リーマ ン・ブラザーズ・アグリゲート・ボンド・インデックスは年初から11月末ま でで1.5%の上げにとどまっている。

オリンピア・キャピタル・マネジメント(パリ、ヘッジファンド運用顧客 資産約40億ドル)のマーク・ランドー社長は、こうした投資環境では、「積 極的にリスクを取らざるを得ない」と述べた。

ランドー氏はその上で、割安感のある「バリュー」銘柄に集中的に投資す る株式ファンドへの投資を増やす方針を明らかにした。

フォーカス・インベストメント・グループ(ニューヨーク、ヘッジファン ド投資額約9億ドル)のメイゼン・ジャバン最高経営責任者(CEO)は、 「この1年間は米国に対して中立的な姿勢を取ってきたが、ここに来てようや く中・大型株に機会が見えてきた」と述べた。

日本に強気

ジャバン氏はまた、日本について、「成長見通しは本物だ」とし、日本に 投資するヘッジファンドが有望だと指摘した。

またヘッジファンド投資への助言サービスを提供するパーカー・グローバ ル・ストラテジーズ(コネティカット州スタンフォード)のバージニア・パー カー社長も、日本株ファンドは来年好調が期待されるとみている。

パーカー氏は、「世界の株式市場のなかでも有望という点で、日本は群を 抜いている」と語る。「1981年は82年の米国を思い出す」と付け加えた。 1991年までの10年間、S&P500種の年間平均上昇率は過去最高の17%を記 録した。

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