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西武グループ:コクド増資やプリンスとの合併など承認-臨時株主総会

西武鉄道とコクド、プリンスホテルのグ ループ3社は21日、それぞれ臨時株主総会を開き、コクドへの増資やコクド とプリンスホテルの合併などを柱とする一連の再編計画を承認した。

後藤高志・西武鉄道社長ら現経営陣は、堤義明コクド前会長ら創業家の影 響力を排除する形で、不採算レジャー施設の売却や老朽化ホテルの改修、鉄道 沿線開発などの収益拡大策に本格的に着手、早期の再上場を目指す。

コクドの株主については東京地裁・高裁ともに多数の名義上の株主が真の 株主ではないとの判断を示しており、義明氏の実弟である堤猶二氏らはコクド の真の株主は創業家であるとして、再編計画に反対してきたが、この問題にふ たをした格好で再編が始動する。

今回の総会決議により、持ち株会社「西武ホールディングス(HD)」の 傘下に鉄道・沿線事業に特化した「西武鉄道」と、ホテル・レジャー事業の 「プリンスホテル」が入る体制が2006年3月下旬にスタートする。

収益改善策の一環として西武鉄道は同日、幕張プリンスホテルのアパグル ープへの売却を正式発表した。売却額は132億円で簿価に対して約3億円の売 却益が発生する。

コクドが米投資ファンドのサーベラスや日興プリンシパル・インベストメ ンツを引き受け先とする総額1331億円の増資を行う結果、西武HDの株主構 成は、議決権ベースでサーベラス30.0%、日興プリンシパル15.0%となる。 創業家の影響力を封じ込める目的で、コクドの持ち株会社として11月末に設 立された「NWコーポレーション」は15.0%で、NWの筆頭株主である堤義明 氏は5%強にとどまる。

株主から再編計画への疑問続出

午前10時に所沢市の本社で開かれた西武鉄道の株主総会には、717人の株 主が出席。再編の意義などについて活発な質疑が行われ所要時間は3時間23 分に及んだ。

株主からは、「都心の一等地に巨額な含み益を持つホテルなどの資産を保 有するのに増資は必要か」、「再編計画はコクド・プリンスホテル向け不良債 権を優良再建に転換したい主取引銀行のみずほコーポレート銀行などの意向で は」といった質問がなされた。一部株主から、「西武鉄道単独で再上場を目指 した方が早い」として総会の流会と修正動議が提出されたが否決された。

会社側は、「西武鉄道単体でも、持ち株会社形式であっても再上場に必要 な時間はあまり変わらない。少子化による沿線人口の減少を見越して鉄道・コ クドの一体再生で相乗効果を高めたい」(白山進取締役)と説明した。

持ち株会社の新たな筆頭株主となるサーベラスと日興プリンシパルがいつ まで株式を保有するか、との質問に対しては、「少なくとも再上場時まで」 (田島幸夫取締役)と述べるにとどめた。

同社株式を50年間保有しているという個人株主の毛利俊明さん(75)は、 「再生が早まるためにも総会がスムースに通ってよかった。しかし数%の出資 比率でも義明氏の権力は残るだろう、後藤社長の経営力も現時点では判断でき ない」と、今後のグループの行く末を懸念していた。

注目されていたM&Aコンサルティング(通称「村上ファンド」)の村上 世彰氏は出席しなかった。

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