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三洋電:3000億円の増資で合意-GSと大和SMBC各1250億円引き受け(3)

経営再建中の三洋電機は21日、三井住友銀行 と米ゴールドマン・サックス(GS)グループ、大和証券SMBCグループを引き受 け先とする第三者割当増資を実施することで基本合意したと発表した。内訳は主力銀 行の三井住友が500億円、GSグループと大和SMBCが各1250億円。三洋電は今 期最終損益が2330億円の大幅赤字になると見込んでおり、資本増強が急務となって いた。

発行するのは、配当は高いが議決権のない優先株。株式数や価格などの詳細は1 月下旬をめどに詰める。2月末までに臨時株主総会を経て、払い込みを完了する予定。 これにより、三洋電機の今期末の株主資本比率は、増資を実施しなかった場合の4% 前後から17%程度に回復する見通し。調達資金はリストラの加速や設備投資、研究 開発投資に充当するとしている。

大阪で会見した前田孝一副社長は、増資により自己資本が充実することで、収益 回復に向け、「発射台としての準備は整った」と語った。同副社長は家電業界の競争 は厳しいものの、優勝劣敗が決まるまでの過渡期にあるとの認識を示し、「周回遅れ かもしれないが、まだ取り返せる」と述べた。

三井住友銀行は同日、あらためて三洋電機の経営再建に向けて「主力行として協 力、支援していく」との声明を発表した。

これとは別に、GSグループは三洋電機が有利子負債圧縮のため売却先を探して いた三洋電機クレジットの一部株式を、約231億円で買い取ることで合意している。 この結果、三洋電機はGSから総額1500億円規模の支援を受ける形となる。前田副 社長は、GSなど増資の引き受け先からの役員の受け入れについては、未定としたが、 可能性は否定しなかった。

また一部報道では、野中ともよ会長らの引責辞任の可能性も伝えられたが、前田 副社長は増資計画がまとまったこともあり、その完了に向けて「いまの経営体制の中 でやるべきことにまい進する」として辞任の憶測を否定した。

ただ、個人的な意見と断ったうえで、収益目標などを掲げた経営計画を達成でき なければ、自身も含めて「責任を取らなければならない」と語った。

三洋電機は半導体や白物家電、AV(音響・映像)機器など電池を除く主力事業 の不振が続き、採算が悪化。収益改善に向けて1万人超の人員削減のほか、6000億 円規模の有利子負債圧縮を柱とする財務リストラ計画を発表している。前田副社長は 三洋電機が主力銀行の三井住友銀に要請して派遣された同行の元常務。

三洋電機の株価終値は前日比6円(2.2%)高の283円。

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