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クリアリング機構、91万2000円で決済-ジェイコム株の誤発注(3)

日本証券クリアリング機構は12日、臨時取 締役会を開催し、今月8日にみずほ証券の誤発注によって発行済み株式の数十倍 の取引が成立したジェイコム株について、13日に1株当たり91万2000円の特別 清算価格で決済することを決定したと発表した。クリアリング機構の設立以来、 株券の代わりに現金で決済するのは初めて。

成立した取引の多くは、みずほ証券が自社の売り注文にぶつけた買い戻しだ が、8日の取引終了時点のみずほ証券の売り越し株数9万6236株について、同社 が株券の引き渡しの義務を負う。しかし、ジェイコム株の発行済み株式総数は1 万4500株しかなく、通常の決済方法では、決済未了の状態が長期間続くことが予 想されるため特例措置を取ることを決めた。

同機構の山下剛正社長は、「長期間にわたり決済未了が続く事態は、清算・ 決済制度の信頼の失墜につながりかねないため、現金による決済を決めた」と語 った。

価格の算定根拠について、同社長は「誤発注に始まる一連の経過がなかった と想定した場合の価格を基準とした」と説明した。具体的には、8日朝の誤発注 直前に、91万2000円でジェイコム株の売り注文と買い注文がいずれも983株で均 衡していたことや、公募価格の1.5倍と、最近の新規上場株の初値の水準として 平均的であることなどを考慮して決めた。

誤発注で大量の売買が成立

ジェイコム株は8日に東証マザーズに新規上場し、午前9時から気配値を切 り上げていったが、みずほ証券が、61万円で1株という売り注文を誤って1円で 61万株と発注、取り消すことができずに取引が成立してしまった。同社は、同日 深夜の記者会見で270億-300億円の損失が発生すると発表したが、この金額は 400億円程度に膨らむとみられている。

当初、東証は、取り消しができなかったのは、みずほ証券が入力方法を間違 えたためとしていたが、11日までに東証のシステムの不具合が原因だったことが 判明。みずほ証は東証に損失の一部の負担を求めるとみられている。

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