FOMC議事録:一部委員が利上げ行き過ぎを警戒-声明変更も協議

米連邦準備制度が22日に公開した連邦公 開市場委員会(FOMC、1日開催)議事録で、金融政策の見通しを「遠くない 将来」に変更する必要があると話し合われていたことが明らかになった。また、 メンバーからは将来の利上げの行き過ぎを警戒する声も上がった。

議事録によると、会合では一部メンバーが将来に「利上げ過程が行き過ぎる リスク」があると警戒を表明した。

議事録は、連邦準備制度が昨年6月から18カ月にわたって実施してきた利 上げを休止し、2004年5月以降の声明に盛り込まれた利上げを「慎重なペー ス」で行うとの文言を削除する時期が近づいている可能性を示唆したと受け止め られた。

1日のFOMCでは、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標が0.25 ポイント引き上げられ、4%に設定された。決定は全会一致だった。

議事録はFOMC声明に関する議論を詳述し、「声明の文言は、複数の面で 遠くない将来に変更しなければならないだろう。特に政策見通しに関する表現が そうだ」とした。議事録はまた、「FOMCの目的達成に向けたリスク均衡に関 する表現にも将来、変更が加えられる可能性が話し合われた」とした。

FOMC声明のなかで「リスク均衡」に該当するのは、「適切な金融政策を 実行すれば、持続的経済成長と物価安定を達成する上で、上下方向のリスクはほ ぼ均衡するだろうと認識している」という部分。

経済指標重視

議事録はまた、「インフレの上振れリスクを抑えるため」、利上げを継続す ることで全メンバーの意見が一致したと表記。一方で、「政策運営にあたって、 これまで以上に注意深く、今後発表される経済指標を考慮する必要があろう」と 付け加えた。

議事録は、利上げを「慎重なペース」で実施するという表現を削除する可能 性には直接言及しなかった。1日のFOMC声明は「委員会としては緩和政策の 解除を慎重なペースで実行する可能性が高いと判断している」と記した。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントの上席エコノミスト、ゲーリー・スコ ロスバーグ氏(サンフランシスコ在勤)は22日のインタビューで、「利上げ休 止が視野に入ったようだ」と指摘。早ければ次回12月13日のFOMC会合で、 声明文から「慎重なペース」という表現が削除されるとの予想を示した。

議事録はさらに、「FOMC参加者はコア・インフレや雇用コストに関して、 好ましい内容の経済指標が最近発表されたと指摘する一方で、底流にあるインフ レ見通しの上振れリスクを引き続き重大な懸念として受け止めた」とした。

ブルームバーグが今月実施したエコノミスト調査によると、米連邦準備制度 は12月に0.25ポイントの利上げを実施した後、第1四半期と3四半期にそれぞ れ1度づつ利上げを実施すると予想されている。来年6月末までにFF金利は

4.75%に達し、年内その水準にとどまると見込まれている。

個人消費減速の可能性

また、議事録によると、FOMCメンバーは個人消費が減速する可能性も話 し合った。一部メンバーは「消費者信頼感の悪化と、今だに高水準にあるガソリ ン価格、ヒーティングオイルの請求額が膨らむ見通しなどは、将来に景気が軟化 する可能性を裏付ける」と指摘した。

ブルームバーグ・ニュースが10月31日から11月8日にかけて実施したエ コノミスト調査によると、米経済成長率は10-12月期に年率3%、来年1-3 月期には3.6%に加速すると予想されている。

議事録は、「大型ハリケーンに伴う一時的な障害にもかかわらず、経済はか なり力強いペースで拡大しているようにみられる。底流にある経済のたるみはか なり限定的だったようだ」とした。

--共同取材 ワシントン Craig Torres. Editor: Abruzzese

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