クレジットデリバティブ市場:主要銀行の少なさがリスク拡大-フィッチ

格付け会社フィッチ・レーティングスは18 日発表した報告書で、クレジットデリバティブ市場(12兆4000億ドル=約1474 兆円)は少な過ぎる銀行に支配されているとして、このうち一行でも契約不履 行を起こした場合、危機に陥りやすくなっているとの見方を示した。

フィッチは世界デリバティブ調査(2004年版)で、04年に売買された債務 保証契約の3分の2強を上位10行が占めたとし、具体的にはJPモルガン・チ ェースやドイツ銀行、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーを挙げ た。

クレジットデリバティブ市場は急拡大しており、ニューヨーク連銀は9月、 主要銀行14行を呼び、契約処理が遅れれば未処理分が膨らみ、銀行システムの 安定を揺るがしかねないと指摘している。

フィッチのイアン・リンネル氏(ロンドン在勤)は「クレジットデリバテ ィブ市場の急拡大にもかかわらず、リスク集中度は引き続き高い」とし、「ゼネ ラル・モーターズ(GM)など大型のデフォルト(債務不履行)や、主要銀行 の1行にデフォルトが起こった場合、市場は大混乱に巻き込まれるだろう」と 警告した。

またリンネル氏は「主要銀行のデフォルトの可能性は極めて低いが、市場 が成長を続けるなかで、問題は常に拡大する方向にある」と分析した。

フィッチによると、04年にクレジットデリバティブ契約で目立った銘柄は、 米フォード・モーター、GM、フランステレコム、ダイムラークライスラー、 ドイツテレコムだった。