投資家が企業に求めるのは現金還元よりも投資の拡大-メリル月例調査

米証券大手メリルリンチが15日に発表 した11月のファンドマネジャー調査によると、投資家は企業に対し自社株買 いや配当を通じた現金還元よりも、投資拡大を求めていることが示された。

同調査によると、債務返済や株主への現金還元よりも企業には投資拡大を 望むとした回答は全体の49%と、2002年9月に同質問を開始して以来、過去 最高となった。調査は11月3日から10日にかけ、資産運用担当者290人 (運用総額9450億ドル=113兆円)を対象に実施された。

メリルのチーフ・グローバル・ストラテジスト、デービッド・バウワーズ 氏は、投資家が企業投資の拡大を望むのは過去15カ月間の傾向が転換したこ とを示すとし、世界景気拡大継続への自信をうかがわせると指摘した。同氏は 同日のロンドンでの会見で、「投資家らは現在、企業がリスクを回避し過ぎて いると信じており、むしろ、企業に事業拡大を求めている」と述べた。

今月の調査によると、世界経済成長が向こう1年に加速するとの回答は全 体の31%と、前月調査の27%から拡大した。また、向こう1年の企業利益予 想については、5.1%成長と、前回調査の4.5%を上回った。

また、米国株について投資家らの悲観的見方が後退した一方、企業利益見 通しが最も明るいとの見方から、投資家の最も好む株式市場は引き続き日本と なった。

米国株と日本株

今月の調査によると、米国株の保有率を「アンダーウエイト」とベンチマ ークよりも低く設定しているとした回答率は57%と、約6年間で最高となっ た10月調査の63%から減少した。

日本株の保有率を「オーバーウエイト」とベンチマークよりも高く設定し ているとの回答率は66%と、3カ月連続で世界5地域の中で最高となった。 また、向こう1年間もオーバーウエイトにする予定とした回答率は44%にの ぼり、日本は10カ月連続で、世界で最も好まれる株式市場となった。

日本企業の利益見通しが最も明るいとした回答は全体の5割を占め、前月 調査の47%から拡大した。一方で、見通しが一番暗いとされたのは米企業だ った。

業種別で見ると、ヘルスケア関連株をオーバーウエイトにするとの回答が 全体の56%と、11業種中でトップに立った。同ランキングの最下位は公共事 業株だった。

メリルはブルームバーグ・ニュースの親会社であるブルームバーグLPの 少数株主。

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