【きょうのチャート】中国のデフレ懸念は行き過ぎ―米BOA

米バンク・オブ・アメリカ(BOA)の2 人の外国為替ストラテジストによれば、中国が再びデフレに陥るとの懸念は行き 過ぎだ。中国のインフレ率は今年低下しているものの、そのほかの価格・資金指 標はインフレ率低下が続かないことを示唆しているという。

香港在勤のチン・ワン、スティーブ・ワン両氏はリポートで、「現在の低い インフレ率が、数年前にデフレから逃れた中国経済がまたデフレに陥る前兆だと の懸念が潜んでいるが、このデフレ懸念はおそらく過大評価されている」と記し ている。

中国国家統計局がウェブサイトで11日に発表した統計は、両氏の結論を支 持しているようだ。10月の中国インフレ率は1.2%と、2年ぶりの低水準に落ち 込んだ9月からは反発した。

物価下落、つまりデフレの時期から物価上昇局面への推移のトレンドが、緑 色のラインで示されている。インフレ率低下、つまり物価上昇率の鈍化のトレン ドは、青色のラインで示した。黄色いラインの下の1990年代後半と2002年のデ フレ期にも注意してほしい。赤い矢印はアジア金融危機が最も深刻だった1998 年8月を示している。

照)。

住居費、教育費、医療費などのサービス価格は、物価指数では小さく見積 られているが、こうしたサービス価格は製品価格を上回るペースで上昇している とも指摘している。

原材料は値上がりしており、労働生産性が向上しなければ、完成品のコスト にその影響が表れるかもしれない。マネーサプライ(通貨供給量)の伸びは拡大 しており、これは通常インフレにつながる。

BOAの両氏によれば、これまでのデフレ局面は、中国製品に対する海外か らの需要が小さかったことが一因となっている。今年のインフレ率低下は投資ブ ーム後の生産拡大によるもので、市場経済にはおいては「一般的な調整」であり、 「必ずしも悪いことではない」としている。中国製品の海外需要が小さいことこ そ懸念すべきトレンドだという。

両氏は、全般的な中国経済の見通しについて、「われわれは引き続きソフト ランディング(軟着陸)が基本的なシナリオだと考えている」と述べている。

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