世界製鉄大手、2006年は減益へ-中国の生産増で鉄鉱石コスト拡大

製鉄最大手のオランダのミタル・スチー ル、同2位のルクセンブルクのアルセロール、および3位の新日本製鉄は、 2006年に減益が見込まれる。中国による鉄鋼の増産で、鉄鉱石コストが拡大す ることが背景にある。

調査会社トムソン・ファイナンシャルや東洋経済、およびブルームバーグが アナリストを対象に実施した調査によると、2006年の世界鉄鋼大手5社の純利 益は平均で15%減少する見通し。少なくとも過去4年間で初の減益となる。

ブルームバーグのアナリスト調査によると、世界の鉄鋼の3分の1を算出す る中国の2005年の生産の伸びは25%と、過去9年間で最高になる見通し。ロ ンドンのモルガン・スタンレーのアナリスト、ウィクトル・ビエルスキ氏は、こ れにより鉄鉱石コストは2006年に20%増加し、過去最高となる可能性を指摘 する。また、ロンドンのABNアムロホールディングのマイケル・ソーンズ氏は、 鉄鋼価格が最大27%の下落に見舞われる可能性があるとの見解を示した。

米イリノイ州ハイランドパークの独立系鉄鋼リサーチャー、ミシェル・アッ プルバウム氏は、「中国は世界鉄鋼産業における唯一にして最大の脅威だ」と述 べた。

トムソンのアナリスト調査によると、2006年のアルセロールの利益は前年 比33%減の17億8000万ユーロ(約2464億円)になる見通し。韓国のポス コと新日本製鉄もそれぞれ24%、13%の減益が見込まれる。

ミタル・スチールの利益は2005年に過去最高水準から30%減少した後、 2006年に0.3%減少する見通し。同社は9日、第3四半期(7-9月)決算を 発表し、前年同期比で64%減益となったことを明らかにした。コスト増加と製 品価格の下落が響いた。

JFEホールディングスは2005年に過去最高の利益を記録した後、2006 年に4%減益となることが見込まれている。