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日立:通期予想を下方修正-HDD、液晶、薄型TVの不振で減益に(5)

日立製作所は31日、05年度通期連結業績予 想を下方修正すると発表した。ハードディスク装置(HDD)事業の赤字拡大や液晶、 薄型テレビの事業が赤字になるためで、純利益は前期比61%減の200億円と、従来 予想の550億円(同6.8%増)の増益予想から一転して大幅減益となる。エレベー ターや電力、産業システムなど社会インフラ事業の伸びや、業績好調な子会社群の利 益でカバーしきれない見通し。

売上高は従来予想の9兆2500億円から前期比2%増の9兆2200億円に減額。 営業利益は同7.5%増3000億円を予想していたが、同14%減の2400億円に下方 修正した。会見した三好崇司専務は「HDD、液晶、薄型テレビの不振がすべての経 営数値を悪化させた。なんとしても早期に立て直す」と述べた。不振の主因となった 3事業は早急にてこ入れし、06年度中の黒字転換を目指す。

HDD事業の赤字、さらに拡大へ

2002年にIBMから買収したHDD事業は、収益の回復が遅れている。一部製 品価格の下落と歩留まり(良品率)改善の遅れが響き、通期は売上高が4900億円、 営業赤字は360億円となる見通し。従来予想では300億円の赤字だった。

液晶などディスプレイ事業は価格下落の影響や想定どおりの拡販が進まず、通 期の売上高予想を従来予想の2620億円から1950億円に減額し、営業赤字は260億 円(従来予想はトントン)と収益が悪化する。

薄型テレビ事業も苦戦が続く。注力するプラズマ・パネル・ディスプレー(P DP)テレビの大幅な価格下落が続いたうえ、今夏開始した量産に伴う費用負担がか さみ、通期では赤字に転落する。また、富士通から買収したプラズマ・パネル事業も、 従来予想の100億円程度の赤字から「具体的には開示しないが、赤字額が拡大する」 (三好専務)見通し。プラズマテレビの平均単価は「モデルによって全く異なるが、 ざっくりいって前年に比べて30%超ダウンした」(同)という。

同時発表した05年9月中期連結決算は、純損益が109億円の赤字(前年同期 は412億円の黒字)に転落した。売上高は同1.9%増の4兆4133億円、営業利益は 同39%減の778億円。電子デバイス関連事業などの不振が続き、日立建機など好調 な子会社群の業績で補いきれなかった。持分法適用会社の半導体国内最大手、ルネサ ステクノロジ(非上場)の業績も振るわず、持分法損益では赤字となったもよう。

7-9月期の営業利益も減益

ブルームバーグ・ニュースが中間期と第1四半期の比較で単純算出した第2四 半期(7-9月)の連結純利益は、前年同期比48%減の131億円。電子デバイス事 業の不振とHDD事業の赤字が響いた。売上高は同4.4%増の2兆3646億円と増収 だったものの、営業利益は同15%減の765億円と減益だった。

ポーラスター投資顧問の野中茂美会長は「下方修正はネガティブサプライズ」 としたうえで、「デジタル家電の分野で苦戦が続いているのは、ソニーと同様の構図。 松下電器産業やシャープなどのいわゆる“勝ち組”と、ソニーや日立などの“負け組 み”の差がますます鮮明になっている」との見方を示した。

日立の31日終値は前週末比10円(1.4%)安の711円。

--共同取材 PAVEL ALPEYEV、山崎朝子  Editor:Murotani

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