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Jコム森泉社長:来年早々にも携帯電話参入へ-ボーダフォン等と(3)

日本最大のケーブルテレビ局総括運営会社のジ ュピターテレコムの森泉知行社長は5日、ブルームバーグ・ニュースに対して、ボ ーダフォンなどと提携し来年の早い段階にも携帯電話事業に参入する方針を明らか にした。携帯事業を同社の4つの目の事業の柱と位置づけ、2007年12月期中に 10万ユーザー獲得を目標とする方針を示した。

森泉社長はまず、携帯電話事業への参入に向け、「ボーダフォンやウィルコム など複数の事業者と協力することで協議中」と話し、提携の相手は複数になる可能 性を示した。そのうち1社と合意した時点で事業を始めるとして、時期は「来年 早々になる見込み」としている。事業はボーダフォンなど既存の事業者の通信回線 を利用して行う見通し。

同社は、ケーブルテレビ(CATV)事業の会社として1995年に米リバティ ーメディアと住友商事の合弁で設立され、インターネット、固定電話事業も手がけ ている。森泉社長は「携帯電話事業を事業の新たな柱に据える」として第4の事業 に育てる方針だ。

05年6月末現在で同社は、3事業の総加入世帯数195万6000世帯(前年比

8.1%増)を抱え、1加入世帯当たりの月次収益は7370円(同5.7%増)と順調 に事業を拡大している。その中で解約率は、CATVの場合、01年からの4年間で は、1.7%-1.4%で推移してきた。携帯電話事業への参入は、サービスを多様化 することで解約率の低下につなげるという狙いもある。

来年の携帯事業参入では、音声サービスに加えてメールが送れるサービスを始 める計画で、携帯端末についても現在、メーカーと話を詰めている。また、携帯事 業を始めるために新規に必要な資金は10億円に満たない見通しで、森泉社長は 「コールセンターなど既存のインフラを活用することでコストはかからない」と述 べ、リスクが低いことを強調した。

また同社長は、「既に固定電話事業で抱えている顧客に対して営業をかけるこ とで、07年の見通しの100万の固定電話ユーザーのうち10%相当を(携帯電話の ユーザーとして)獲得したい」と語った。

M&Aと保有資金

同社は9月末で、小田急電鉄傘下の小田急情報サービスの全株式を買い取った が、森泉社長は、今期中にあと2社ほど同様規模のCATV会社の買収を行うつも りだとしている。2月のIPO(新規株式公開)に伴って調達した資金が現在450 億円ほど残っているといい、一部をM&Aの原資に振り向ける。

具体的な買収先については言及を避けたが、買収を行う条件に関しては、CA TVサービスの「面による展開が行えることと比較的所得が高い住民が多い都市部 でさらに人口密度が高いことが条件に挙げられる」としている。

ハイビジョン用番組制作

また、CATV事業に関しては、コンテンツのクオリティの引き上げは必要と して、年内にもハイビジョンに対応した番組を放送する計画。来年の早い時期に他 社と共同でハイビジョン用のエンターテインメントの番組製作会社を立ち上げる方 針を示した。それによって衛星放送など他の放送会社との差別化を図る。

森泉社長はさらに今12月期連結業績見通しについて、ほぼ達成可能との見通 しを示した。同社は、今期売上高が前期比14.7%増の1850億円、純利益は同

75.6%増の190億円とそれぞれ見込んでいる。

ジュピターの株価は前日比1000円(1.0%)高の9万9900円(午前10時 20分現在)。

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