新日石株が反落、在庫の増益効果は織り込み済み-マージン圧縮を警戒

新日本石油の株価が反落し、前日比7円(0.9%) 安の804円。2日発表された同社4-6月期決算は増益となったものの、事前の段階で 在庫評価による増益観測が広がっていたこともあり、買いの根拠にはなっていない。市 場の関心がマージン(販売価格と原油コストとの差)に集まるなか、05年度上期はマー ジン圧縮で実質小幅減益が予想されていることなどが、株価の下げにつながったとみら れる。

市場関係者の間では、原油価格が高いことを受けて「(在庫評価の影響で)表面上 の決算はよい」(大和投資信託・企業調査部の服部哲也課長代理)との見方が多かった。 服部氏は、マージンに注目する観点から、ことしは昨年に比べて国内製品の需給を引き 締める要因が少ないと指摘したうえで、リスク要因として 「(石油会社は)04年度の 好決算を受けて、シェア確保に走りがち」になることを挙げている。

クレディ スイス ファースト ボストン(CSFB)証券の薄井太アナリストは2日 付リポートで、新日本石油株について「アンダーパフォーム」評価を維持。原油高を販 売価格に十分転嫁できず、9月中間期の実質営業利益は従来予想比50億円の減益が見 込まれていることなどから「05年3月期が利益拡大傾向のピーク」との認識を示してい る。

新日石の4-6月期の連結純利益は前年同期比63%増の399億円。原油価格の上 昇によって在庫評価益が拡大したうえに、マージン(販売価格と原油コストとの差)の 改善などが寄与した。在庫評価を除いた9月中間期の連結経常利益見通しは、従来予想 比50億円減の410億円。数量マージン効果は従来予想比 180億円の減益要因となり、 石油開発部門の同130億円の増益要因で一部相殺する。

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