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ドコモ:4-6月期連結営業益4.0%増の2876億円-通期は据え置き

国内携帯電話最大手NTTドコモが29日発表 した2006年3月期第1四半期(4-6月)連結決算は、小幅に減収となったものの コスト削減効果などから営業利益は前年同期比4.0%増の2876億円となった。

第1四半期の売上高は同2.8%減の1兆1871億円。「ファミリー割引」や「パ ケホーダイ」(データ通信定額制)といった料金引き下げが響いて前年実績を割り込 んだ。値下げの結果、「1加入者当たりの平均月間収入」(ARPU、フォーマと2 G合計)は6940円と前年同期(7400円)との比較で460円下がった。ただ、前期 の第4四半期(1-3月)と比べると20円増え、ARPUの低下傾向に歯止めがか かった。

ファミリー割引などの施策や「901ⅰS」シリーズなど携帯電話端末の品揃え の充実、ネットワークの質的向上が功を奏し、第1四半期の解約率は前年同期に比べ

0.26ポイント低下し、0.8%と過去最低を記録。加入者数の純増シェアは56.1%を 確保した。

費用面では、業務プロセスの見直しなどによるコスト削減を進めた効果と新規携 帯端末契約数の減少に伴う代理店への手数料減などから、営業費用は前年同期比

4.8%減だった。これが営業利益の増益確保の要因となった。

純利益は前年同期比22%増の2079億円と営業利益より増益幅が拡大した。英国 のハチソン3GUKの保有株売却益620億円を計上したことなどが大幅増益の要因。

日興シティグループ証券の細井亨アナリストは、月間平均解約率0.8%は「驚異 的な低水準」とし、「同端末取替え率も2.6%と通期計画は約3.1%より低水準。顧 客維持コストを低下させた結果もたらされた好調な利益進捗となった」としている。

大和総研の森行眞司アナリストは第1四半期業績の印象について、解約率の改善 とARPUの下げ止まりなど、「非常によかった」との見方を示した。

そのうえで「昨年値下げした効果が解約率の改善に大きくつながっている 、M OU(1契約当たりの月間平均通話時間)も好転し、それがプラスにつながってい る」と評価した。

業績は予定通り

同時に発表した今期の連結業績予想は通期予想を据え置いた。純利益予想は前期 比29%減の5330億円を予想している。前期のAT&Tワイヤレス株式売却益がなく なることで減少する見込み。売上高は同0.8%減の4兆8050億円、営業利益が前期 比3.3%増の8100億円になるとの見通し。

この日の決算会見で同社の中村維夫社長は四半期業績については「予定通りで順 調だ」と語るとともに、今期の業績修正の可能性について「ARPUの状況を見て中 間期に必要であればやる」と述べた。

新料金体系の導入

また同社は、11月1日から新料金プランを導入すると発表した。FOMAとmo vaの基本使用料のプランを統一するほか、通話料についても通話料区分を廃止し、 30秒課金に統一する。KDDIなど競合他社との顧客の争奪戦が激化しているため、 利用者に分かりやすい料金体系とすることが狙いだ。

さらに長期契約を一段と優遇するため、現行、1年目で10%、5年超では15% としている割引率を拡大。2年目で12%、6年目で20%とし、さらに10年超まで 年々拡大、最大25%の割引を実施する。

日興シティの細井氏は、「番号ポータビリティを視野に入れ新たに長期契約割引 の強化、通話料金の30秒課金制への統一などが発表されたが、30秒課金体系は短時 間通話の場合には収入増となる可能性もあり、割引強化による減収と相殺して大きな 業績インパクトは持たないと予想している」という。

これについて中村社長は「料金体系の見直しは100億円程度の持ち出しとなる」 と会見で述べた。

安田投資顧問の吉田大路ファンドマネジャーは、ドコモの四半期決算の結果につ いては、「予想以上によい結果だった。業界全体が言われているほどひどいものでは ないことを示唆するものだ」との認識を示した。そのうえで「ただARPUが下げ止 まったものの、今後改善することは難しい」との慎重な見方もあわせて示した。

ドコモ株の終値は、前日比1000円(0.6%)高の17万4000円。

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