コンテンツにスキップする

ばら積み運賃1年11カ月ぶり安値-世界的鉄鋼減産で先行き需要懸念

鉄鉱石や穀物を運ぶ外航ばら積み船のス ポット運賃が1年11カ月ぶり安値をつけた。穀物需要の端境期という季節的 要因に加え日欧製鉄大手の減産を受けて心理的な需要の先行き懸念から運賃が 下げ止まらない格好となっている。

ばら積み船の運賃・用船料の指標となるバルチック・ドライ指数は19日、 前日比1.7%安の2247と16日連続で下落し、2003年8月6日以来の安値を つけた。昨年12月に6208という歴史的な高値をつけた後は4500前後で推 移していたが4月中旬からほぼ一貫して下落し続けている。

鉄鉱石輸送が中心で積載量15万トン前後の「ケープサイズ型」と呼ばれ る大型船のブラジル・中国間の運賃は4月に1トン=41ドルの水準をつけた が6月に18ドルまで急落、その後反発したものの現在23ドル程度となって いる。穀物輸送中心で7万トン前後の中型船「パナマックス型」のメキシコ 湾・日本間運賃も3月の64ドルから現在37ドルとほぼ半値の水準にある。

調査会社トランプデータサービスの海老原謙治・代表取締役は、「穀物需 要の端境期にあたる6-7月は例年運賃が下がるが、鉄鉱石は中国向け需要が 前年比で伸びているにも関わらず、伸び率が期待の範囲内のため市況好転につ ながっていない」と指摘する。

商船三井の安岡正文・鉄鋼原料船部長は、「1-5月の中国の鉄鉱石輸入 量は1億920万トンで単純に12カ月換算すると2億6000万トンと2004年 実績2億800万トンを大きく上回るペース。4月には4000万トン程度と伝え られた鉄鉱石在庫も現在3000万トンまで減っている」として実需は堅調とみ ている。

一方、日本郵船製鉄原料グループの小笠原和夫グループ長代理は、「中国 がバブル抑制策として5月に鉄鉱石輸入の割り当て制度を実施した影響で中国 の鉄鋼輸出増による市況下落からアルセロールやティッセン・クルップなど欧 州製鉄大手やJFEホールディングスが相次ぎ減産に踏み切ったため、鉄鉱石 需要の先行き懸念が心理的重しとなっている」と指摘している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE