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ドコモ副社長:携帯電話網の新規参入事業者へのローミングに難色(2)

NTTドコモの石川國男副社長は13日、新規 参入企業が他の会社のネットワーク(携帯電話網)を使いたいとの意向を示している ことに対して、携帯電話が使用できる地域(エリア)そのものが業者間のサービスの 差別化の根幹部分だとしてローミングに否定的な見方を示した。

総務省は携帯電話の周波数の割り当てで12年ぶりに新規参入者を認める方針を 示したが、それを受けて、参入方針を表明しているイー・アクセスなどが通信事業者 の競争条件を平等にするため、携帯電話網をすでに保有している既存通信事業者にネ ットワークを部分的に開放する「ローミング」と呼ばれる手段を求めている。

都内で開催されたワイヤレスコンファレンスで石川副社長は、ブルームバーグ・ ニュースに対し、どこのエリアで使えるかどうかは携帯電話利用者の加入を左右し、 「戦略的なもので、多大な労力を必要とし、またリスクも大きい」と指摘、「ローミ ングによるエリア共有が本当の競争になるのか」との見方を示した。新規参入者に対 しては「原則は自らエリアを用意すべきだ」として、自前のネットワークを整えるべ きとの考えを明らかにした。

通信網開放の対象は、自前の通信網で全国をカバーできない事業者。全国カバー できなければ、携帯利用者の利便性が大幅に低くなるため、新規参入者には重要な課 題。ローミングできれば新規の事業者は全国の携帯通信網をカバーできるようになる。 イー・アクセスなどは既存事業者が通信網を開放し競争条件を平等にするよう求めて おり、ドコモなどの既存の事業者が応じれば全国エリアで既存と新規事業者が早い段 階で競い合う構図となる。

総務省は6月に、携帯電話の新規参入者に対し1.7ギガ(ギガは10億)ヘル ツ帯と2ギガヘルツ帯の第3世代携帯電話(3G)向け周波数を割り当てる。すでに 参入を希望しているソフトバンクやイー・アクセスなどが周波数使用の事業者選定で 選定対象に含まれる見通し。

イー・アクセスの千本倖生会長兼CEO(最高経営責任者)は13日、携帯市場 への新規参入が認められれば、積極的に事業展開を行なうとともに、ボーダフォンと ローミングなどでの協力関係の可能性について積極的に協議をおこなうことを検討す ると、述べている。

大和総研の森行眞司アナリストの「地方と都市部の採算性は違う点に注目すべ き。新規企業参入のローミングを全て受け入れるなら、既存企業のモチベーションは 下がることになる」と懸念を示した。

ボーダフォンの津田志郎会長も12 日の記者会見で、新規参入の問題をめぐり、 すでにこれまで多額の設備投資を実施して、インフラを保有している既存業者が競争 面で不利になるような措置は実施されるべきではなく、なんらかの調整が図られるべ きだとの見方を示した。

今後、既存事業者と新規参入者との妥協点をどこで見出すかという点について、 森行氏は「既存業者が数年間なら手を貸すという時限的なものが現実的だろう」と指 摘する。

ドコモの14日の株価終値は前日比1000円(0.6%)高の16万8000円。

--共同取材:若尾藍子   Editor:Murotani

小笹俊一 Shunichi Ozasa (813)3201-3624 sozasa@bloomberg.net

若尾 藍子  Aiko Wakao (81)(3)3201-2495 awakao@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 室谷哲毅 Tetsuki Murotani (813)3201-8960 tmurotani@bloomberg.net テオ チャンウェイ Teo Chian Wei (813)3201-3623 or cwteo@bloomberg.net

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