石油会社:原油コスト高騰で4月に大幅値上げ-末端低迷で足元は苦戦

新日本石油や出光興産、コスモ石油、ジャパンエ ナジーの石油4社は29日、原油コストの高騰を受けて、4月の製品卸売価格を1リッ トル当たり前月比で4.8円-5.1円引き上げることを表明した。その一方、国内の末端 ガソリン価格は、年明け後も動意薄のまま。新日石はコスト上昇分を自社内で吸収する ことは不可能としており、コスト転嫁に一段と注力する考えだ。

新日石は、4月の製品卸売基準価格を5.1円引き上げる。値上げは90年10月 時(8円の値上げ)以来14年ぶり、過去2番目の上げ幅になる。新日石は2月分から 値上げしており、1月価格比では8.4円の値上げとなる。この一方、石油情報センター の発表によると、2月のレギュラーガソリン全国価格は1リットル当たり前月比1円安 の116円。3月22日時点の価格も117.4円にとどまっている。

29日に都内で記者会見した新日石の津田直和常務は、2月の同社による値上げが ほとんど浸透せず、3月分を含めても完全にコストを転嫁したケースは少ないことを明 らかにした。そのうえで国内のガソリンスタンド業界は半分以上が赤字の状態にあり、 「石油業界全体でも、コスト上昇分を業界内で吸収することはできない」として、コス ト転嫁への理解を求めた。

津田常務によると、供給増加によってガソリンの業者間現物価格がさえないことが、 年明け後の末端市況価格の低迷につながっているという。ただ4-6月は製油所の定期 修理シーズンであるうえに、低硫黄ガソリンの生産対応が必要なことから、需給は引き 締まると予想。今後は新日本石油も「ガソリン原料を輸入するポジションになる可能性 がある」として、価格低迷の動きをけん制した。

新日本石油の株価終値は前日比11円(1.5%)安の744円。

共同取材--Editor:abe

企業ニュース:JBN18

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