東芝:主力半導体メモリー増産加速-iPod向け「莫大な要求」(3)

国内半導体2位の東芝は21日、NAND型フラ ッシュメモリー(電気的に一括消去・再書き込み可能なメモリー)の増産を加速すると 発表した。携帯型音楽プレーヤー向けなどに需要拡大が続いているためで、これに伴い 2004年度の半導体投資を従来計画の1790億円から2030億円に引き上げる。さらに 今後は生産拡大のため、06年ごろまでに2000億円程度の追加投資の可能性もあると している。

東芝はNAND型フラッシュメモリーの市場が昨年の7000億円から08年には 2兆1000億円まで拡大すると見込んでいる。特に同社では米アップルコンピュータ社 の携帯型音楽プレーヤー新製品「iPodシャッフル」向けに「莫大な要求がある」 (同社の室町正志執行役常務)といい、同社は生産拡大を急ぐ。

この日発表された計画によると、同日竣工した四日市工場(三重県四日市市)第 3棟の稼働時期を05年度下期から05年後半に前倒しする。同時に新工場の生産能力 も、300ミリ径ウエハー換算で年内にも月産1万枚に引き上げる。当初は量産開始時 の同2500枚から05年度中に同1万枚を目指すとしていた。さらに07年度上期に同 3万7500枚と計画していたのを、07年前半には同4万枚に引き上げる。

新工場に2000億円前後の追加設備投資も

最小加工線幅90ナノ(ナノは10億分の1)メートルの生産プロセスを採用する 同工場の設備投資総額は06年度までに2700億円と、従来計画通り。ただし、同工場 は追加設備の導入により生産能力を月6万2500枚まで拡充できる余地があり、室町常 務はこれを実現するには「さらに2000億円前後の追加投資が必要になる可能性があ る」との考えを示した。

これとは別に、東芝とフラッシュメモリーの分野で提携している米サンディスク のエリ・ハラリ最高業務責任者(CEO)は四日市工場に第3棟に続いて「向こう数年 内に第4棟の建設も検討する」と述べた。市況を見極めたうえで決める。サンディスク は四日市工場第3棟にも1160億円を出資している。

微細化も加速

また東芝とサンディスクはこの日、今夏には1ギガバイトに相当する8ギガ(ギ ガは10億)ビットのNAND型フラッシュメモリーの生産を始めると発表した。70 ナノメートルのプロセスを採用し、従来計画の06年度上期から前倒しで量産を開始す る。さらに55ナノメートルの生産プロセスの導入も、07年中から06年秋に早める方 針を明らかにした。

生産プロセスの微細化は1枚のウエハーからとれる半導体の数を増やすと同時に、 半導体製品の小型・軽量化を可能にする。8ギガのフラッシュメモリーについては8日 にサンディスクと共同で回路技術を開発したと発表したばかり。同製品は90ナノメー トルのプロセスによる4ギガビットの製品と比べてサイズが5%大きくなるが、容量は 倍増する。

東芝の株価終値は前週末比と同じ443円。

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