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博報堂DY株まだ買えるのか、ネット広告がカギ-上場初値7360円(3)

国内第2位の広告代理店、博報堂DYホ ールディングスは16日、東京証券取引所第1部に新規株式公開(IPO)した。 初値は公開価格に対して13%高の7360円となった。株式市場では今後の株価 動向について、短期的には底堅い展開が続くとの見方が多い。ただ、長期的な株 価の上昇を期待するには、インターネット広告からの収益増などによる業容拡大 が課題になるとの指摘が出ている。

目先の株価は底堅い展開

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、当面の株価動向について、広告 収入増加などを背景に各テレビ局の第3四半期決算が上向いていることから「足 元の広告業界は上向いている」と述べたほか、「株式相場は小型株を売って大型 株を買う流れもあり、株価にとっては良い環境にある」という。

また、エース証券の河合達憲ストラテジストも、「今後1カ月間は東証1 部直接上場銘柄ということで、平均株価指数に連動したインデックスファンドが 自動的に買ってくることが予想される」とし、「下値は堅い展開になる」と指摘 する。

こうした環境を受けて、投資家からは「知名度もあり、投資対象としては 魅力的。ブックビルディング(需要の積み上げ期間)にも入札したが、下げる場 面があれば買い増したい」(ポーラスター投資顧問の野中茂美会長)などとの声 が出ている。

長期的にはネット広告がカギ

ただ、博報堂DYの今期連結予想PER(株価収益率)は、初値で約28 倍。同業他社で電通の約28倍、アサツー ディ・ケイの約27倍と比較し、割 安感はない。長期的な株価上昇を期待するなら、一層の業容拡大が必要だ。

BNPパリバ証券株式営業部の田島健コンサルタントは、国内広告市場の 見通しについて「テレビ広告市場は2兆円程度あるが、基本的には成熟産業とみ ている」という。広告代理店の今後の経営戦略としては「巨大市場のテレビ広告 に軸足を置きつつも、新規市場のインターネット広告市場をいかに開拓していく かがカギになる」と指摘する。同社の04年3月期のインターネット広告売上高 は70億7500万円。売上高全体に占める割合が0.7%と、まだ小粒だ。

同社の池田諸苗広報室長代理は、事前のブルームバーグ・ニュースの電話 取材に対し、上場目的について「上場前なので詳しくは話せない」としながらも、 「ビジネスのデジタル化に備えて資金調達の手段を確保するため」と述べている。 同社のインターネット広告に対する今後の経営戦略が1つの焦点になりそうだ。

同社は2003年10月に博報堂と大広、読売広告社が経営統合し、3社の 共同持ち株会社として設立された。04年3月期の売上高には、テレビや新聞な どマスメディア関係の広告の取り扱いが約6割を占めており、特にテレビ向けが 約4割と比率が高い。

博報堂株は同日、売出価格の6500円、約53万株で買い気配スタート。 午前9時半過ぎに7360円で売買取引が成立した。午後1時半過ぎには高値 7650円を付け、7440円で同日の取引を終えた。出来高は約567万。売出株数 は419万8300株。

同社が2月16日に発表した2005年3月期の業績予想によると、連結売 上高は前期比18%増の1兆700億円、経常利益が同15.5%増の208億円、純 利益は同40.6%増の100億円の見通し。1株当たり純利益は257.36円を予 想している。

<社長の略歴> 宮川智雄氏:1936年生まれ。1958年早大法卒、博報堂入社。1986年取締役、 1990年専務、1998年副社長を経て、2000年社長に就任。2003年博報堂DY ホールディングスの設立と同時に社長就任。

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