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フジテレビ:「ライブドア阻止」鮮明に-ニッポン放TOB条件修正(5)

民放国内最大手のフジテレビジョンは10日、 親会社ニッポン放送の株式公開買い付け(TOB)の条件を修正すると発表した。 TOBが1月18日から始まるなかライブドアがニッポン放の株式35%を取得した ことが8日明らかになり、条件を変更してTOBを成功させる。後退したかにみえ る条件修正だが、ニッポン放送を傘下に収めてもフジテレビへの影響力はなく、さ らにニッポン放が上場廃止になる可能性が含まれており、「ライブドア阻止」の姿 勢を鮮明にする。

フジテレビはニッポン放のTOBでの買い付け株式数の下限を、発行済み株式 の50%超から25%超に引き下げる。同時に買い付け期限は2月21日から3月2日 に延長する。フジテレビの境政郎常務は電話インタビューに答え、この条件変更は、 一義的にはTOBを成功させるのが目的とした。

同時に株式取得水準の25%超という水準について、子会社が親会社の株式を 25%以上保有した場合、親会社の子会社議決権が無効になるという商法241条に言 及した。フジテレビがニッポン放の株式を25%以上保有すれば、ニッポン放が持っ ているフジテレビ株(22.5%)の議決権は無効になる。このためのライブドアがニ ッポン放を傘下に収めても、フジテレビに影響力は行使できない。

さらに、フジテレビがニッポン放株を25%超取得した場合、ライブドアの持ち 分(35%)、元通産官僚の村上世彰氏が率いる投資会社エム・アンド・エー・コン サルティング持ち分を含めると、上場廃止基準に触れる可能性がある。

東証の基準では現在、少数特定者持ち株数が80%(2006年3月期からは 75%)を超えた場合は1年間の猶予期間を設け、90%超の場合はその段階で上場廃 止になる。このため、村上氏の持ち株比率が20%程度とすると、ニッポン放は上場 廃止基準に抵触する。

事業提携の意思ない

境常務は「われわれはTOBをスムーズにやりたかったが、現在はマネーゲー ムになっている。フジテレビへの影響が行使できないうえ、ニッポン放が上場廃止 になる可能性があるにもかかわらず、ライブドアはニッポン放株を保有しつづける のか」と述べた。そのうえで、ライブドアがニッポン放株を売却するなら、われわ れのTOBに応じればいいと述べた。

また、ライブドアが求めている事業提携について「われわれはすでにネット事 業を手掛けており、グループとの親和性がない企業と組むことはない」と述べ、ラ イブドアと提携する意思がないことを強調した。

ライブドア経営企画管理本部の永利敦氏は、フジテレビの発表を受けて「現在 対応を検討中。今後の方向性についてはコメントできない」と述べた。

モルガン・スタンレー証券の田中宏典アナリストは、フジテレビのTOB条件 変更について「決してネガティブ、否定的ではない」と評価した。フジテレビにつ いては「ニッポン放株25%を取得できれば、多少時間がかかったものの追加の資金 拠出がなくグループ再編を達成できることになり、株主に目を向けた対応をとった といえる」と指摘した。

株価終値はフジテレビが前日比3000円(1.3%)安の22万7000円、ニッポン 放送は同40円(0.5%)高の7840円、ライブドアは15円(3.2%)安の454円。

--共同取材 東京 松田潔社 Editor : Sakihama, Murotani, Hinoki

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