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総務省:800MHzはドコモとKDDIに再配分-意見募集には反対3万件

総務省は8日、NTTドコモとKDDIが使用し ている800メガヘルツ(MHz)帯の周波数について、原案通り再編後もこの2社に再 び割り当てる方針を決めた。決定に先立つ一般の意見照会(ハプリックコメント)で は、総務省案に反対してソフトバンクに配分すべきとの声が3万件以上寄せられたが、 再編の過程で他社が使用することは技術的に困難と結論付けた。

800MHzについて総務省は、効率化や国際的な整合性をとる観点から2012年に 向けて再編する案を昨夏に打ち出した。ドコモとKDDIは、携帯端末や基地局の更 新といった費用を自ら負担する。総務省は再編後もこの2社に800MHzを再配分(使 用可能領域は88MHzから60MHzに縮小)する案を策定していた。

ここにソフトバンクが、800MHzは携帯電話事業に適しているとして再編の過程 での2006-07年中の配分を要請、自社顧客516万人には総務省の意見照会の応募を するよう働きかけた。この結果、意見照会に「過去最高の3万2851件が寄せられ た」(児玉俊介・総務省移動通信課長)。うち98%に当たる3万2151件が総務省案 に反対、ソフトバンクの参入を認めるべきというものだったことが8日、明らかにな った。

これに対して総務省はこの日、ソフトバンクの新聞広告や意向を受けた応募が大 半、総務省の見解が示されておらず「国民の意見が反映しているかどうが疑問」(児 玉課長)と位置付けた。また、ソフトバンクの要請は技術的に問題があり、既存の顧 客にも支障があるとした。3日まで議論を重ねた検討会の考えも踏まえ、800MHzは 総務省案のままと結論付けた。

ソフトバンクへの800MHz、あすの審議会で議論

この結果、ソフトバンクに800MHzが配分される可能性は低くなった。正式な 手続きとしては、9日に開催される電波監理審議会(総務相の諮問機関)の会合で、 ソフトバンクに800MHzの周波数を割り当てるかどうかについて議論する。総務省の 方針決定もあり、審議会ではソフトバンクに800MHzは配分しないという答申が策定 される公算が大きい。ソフトバンクは昨年12月に800MHzでの無線局開設の免許を 総務省に申請していた。

ソフトバンクの反発は必至で、800MHzを求めて総務省を相手取り行政訴訟を起 こすことも視野に入っている。同時に総務省が新規事業者用として用意している1.7 ギガヘルツ(GHz)の周波数を使う選択肢もある。ただ、この場合は800MHzに比べ て設備投資額が1000億円規模で余計に必要になる。

このため、携帯電話事業のために「ボーダフォンを買収するという方法は有効な 方法」(クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券の早川仁アナリスト)との見 方も出ている。また、ソフトバンクが「ツーカー」買収を目指していると報じられた こともあった。

ソフトバンクは9日、第3四半期(10-12月)決算を発表する。この場で携帯 電話事業についての今後の方針が明らかになる可能性がある。

ソフトバンクの株価は、前日比40円(0.8%)安の4760円。

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