FRB議長:米輸入減少の時期近い-市場圧力が経常赤字圧縮へ(3)

グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FR B)議長は4日、米国の経常収支不均衡問題について、ドル安という市場の圧力 により「赤字幅削減の時期が近づいている」との見解を明らかにした。同議長は ロンドンで開かれた会合で講演した。ドル相場は主要米貿易相手国30カ国の通 貨バスケットに対して2002年2月以来16%下落している。

議長は「ドル相場がさらに下落すれば、対米輸出業者は一段の利益マージ ン圧縮の負担をもはや選択しなくなるだろう」と指摘。「われわれは、まだその 時期に到達していないとしても、近づいている可能性がある」と述べた。同時に、 「米国の輸出業者の利益マージンは拡大しているように見える。これは米国の輸 出と調整過程にとって、明るい兆候だ」と指摘した。

グリーンスパン議長は「こうした市場の圧力は経常赤字とそれに付随する 資金需要を安定化させる方向にあり、より長期的にはそれを削減することになる だろう」と予想した。米国の昨年第3四半期(7-9月)の経常収支は1647億 ドルの赤字となり、赤字幅は第2四半期(1644億ドル)から拡大、過去最大を 記録している。

財政節度の復活も経常赤字削減に寄与へ

一方、同議長は、「財政節度の復活など市場の力とは別の要素が米国の経 常赤字とそれに付随する資金需要を抑える方向に動き出すように見える」と語っ た。グリーンスパン議長は「財政の節度を求める声は1年前にはほとんど聞かれ なかったが、少なくともその声は部分的にボリュームを取り戻してきた」と述べ た。

この日のニューヨーク外国為替市場では、グリーンスパン議長が「米経常 赤字が縮小する可能性がある」と述べたことをきっかけにドル相場が反発した。 EBSによれば、ニューヨーク時間午前11時55分現在、ドルはユーロに対 し、1ユーロ=1.2927ドルと、前日遅くの同1.2975ドルから上昇。グリー ンスパン議長の発言前には、1月の米雇用者数の伸び悩みを受けて、ドルは一時、 1ユーロ=1.3045ドルまで下落していた。

さらに、グリーンスパン議長は、アジア諸国政府のドル買い介入について、 「ドル相場や米国債相場を部分的に支援している可能性がある」と指摘しながら も、「その効果を明確に測るのは困難だ」と述べた。議長はこの日夕刻からロン ドンで開かれる7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に出席する。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE